金崎夢生が語った“古巣”名古屋移籍の理由。初練習で見えた8年前との違い

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2020年04月04日

紅白戦でもまずまずのプレーを披露

2010年から2012年に名古屋に所属した金崎。2010年のJ1制覇にも貢献した。(C)SOCCER DIGEST

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 フィッカデンティ監督のスタイルは鳥栖時代に既に習得済みで、その擦り合わせも初日から精力的に行なっていた。ピースをはめてみて改めて思えたのは、金崎と現在の名古屋との親和性の高さだ。前述した特徴は常にフィッカデンティ監督が1トップを始め前線の選手に求めてきたもので、フォアチェックができ、ポストプレーも巧みで、周囲を使える金崎は驚くほどに順応が速そうだ。
 
 早速、行なわれた紅白戦では序盤こそ味方との息が合わない場面もあったが、彼のポジショニングと狙い、ボールを預けた時の信頼性はすぐさま理解されたようで、時間の経過とともにボールが出てくるようになった。

 4-2-3-1を基本システムとする今季の名古屋は、新加入でトップ下を担う阿部浩之の存在感が大きかった。だが、その阿部と組んだ金崎はポジショニングが被ってしまうこともなく、スムーズに動き、ボールを自分の前後に引き出し続けた。

 まだ呼吸を合わせるべき部分、意図を理解しあわなければいけない箇所は多いが、適応のスピードはかなり早いと言っていい。いまだリハビリ中のジョー、そのジョーに代わって1トップの適任とされてきた山﨑凌吾にとっても良い刺激になりそうだ。
 
 2010年から在籍した3年間で通い慣れた道に懐かしさを感じたという金崎は、自身も中心選手として勝ち取った2010年の栄冠の再現を狙っている。「あの喜びを知っているからこそ、もう一度“あれ”を実現したいという想いも強い」。それは鳥栖からの移籍を決断した気持ちに重なるものだ。

 もう戻ってくることは考えていなかったという古巣への帰還に想いは止まらない。「こういう形でもう一度このユニフォームを着て、この場所で、このピッチで、プレーできることは改めて……幸せを感じます」。感謝の気持ちは献身性に加速をかける。8年ぶりに戻ってきた名古屋の金崎に、周囲の期待感は想像以上に大きくなってきている。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
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