孤独なメッシ――ソシエダ戦で浮かべた「苦悶の表情」が物語るもの【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2020年03月19日

結果を最優先して監督もベテラン偏重の消極的な起用法に終始

 バルサのサッカーは伝統のスタイルからかけ離れたと言われて久しい。いうなれば劣化でもあるが、それはエルネスト・バルベルデやキケ・セティエンといった近年の監督がクラブ内でも影響力を発揮するメッシをはじめとした重鎮組のプレースタイルに最大限寄り添おうとした結果でもある。

 年長者のパワーに気圧されて若手の存在感は希薄で、監督も結果を最優先してベテラン偏重の消極的な起用法に終始しがちだ。自分たちがこれからのバルサを引っ張るという強い気概を持った若い選手の台頭が待望される所以でもある。

 盛り上がりに欠ける優勝争いに埋もれてしまうようなメッシを、我々周囲の人間は望んでいない。しかしソシエダ戦がそうだったように、最近の彼は試合中、苦悶の表情を浮かべることが多くなっている。

 このエースがはたしてこの先何年バルサでプレーするかは分からない。しかしアスルグラーナのユニホームを身に纏っている間は、首脳陣は10番の特性をしっかり理解して、そのスペシャルな才能に相応しい舞台を用意する義務がある。

 メッシに「無力」や「苦痛」といった“負の感情”似合わない。

文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸

※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
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