休養をどう入れるかが、重要なポイントとなる。
リセット、つまり休養をどう入れるか、それはアスリートのコンディション管理にとって、非常に重要なポイントとなる。開幕したばかりのチームにとって、フィジカル面の疲れはそれほど大きな問題にはならない。問題はやはりメンタルだ。開幕に向けて張り詰めたものが「中断」という予期しない出来事によって途切れてしまう。そこの修正をどうやって行なうか。
「特に難しいのは、公式戦に出場していない選手たちです。開幕の時は、誰もが開幕のピッチに立ちたいと思っているから、メンタルの大きな差はそれほどでもない。でも、公式戦が始まってしまったら(現実が見えるだけに)アタマのところでどうしてもギャップができてしまう。だからこそ、一筋縄ではいかないんです」
ただ、池田コーチの危惧は、もしかしたら杞憂に過ぎないかもしれない。
3月4日、レノファ山口とのトレーニングマッチで広島は10-0(45分×3本)と圧勝。しかも10得点中8得点が、今季の公式戦ではまだ先発経験がない選手によって叩き出された。
「特に難しいのは、公式戦に出場していない選手たちです。開幕の時は、誰もが開幕のピッチに立ちたいと思っているから、メンタルの大きな差はそれほどでもない。でも、公式戦が始まってしまったら(現実が見えるだけに)アタマのところでどうしてもギャップができてしまう。だからこそ、一筋縄ではいかないんです」
ただ、池田コーチの危惧は、もしかしたら杞憂に過ぎないかもしれない。
3月4日、レノファ山口とのトレーニングマッチで広島は10-0(45分×3本)と圧勝。しかも10得点中8得点が、今季の公式戦ではまだ先発経験がない選手によって叩き出された。
「今はモチベーションを保つのは難しい状況かもしれないが、新加入の自分にとってはチームとしてのコンビネーションやコミュニケーションを深めるいい機会」と2得点の永井龍は胸を張る。また今季はまだベンチにも入っていない松本泰志は「この期間はチャンス。自分の課題に対して前向きに取り組める」と笑顔を見せ、試合では素晴らしい飛びこみからゴールを決めた。
鹿島に3−0と完勝した広島にとっての不安材料は、選手層。城福浩監督は今回のプレシーズン、連携を深める目的もあって意図的にメンバーを固定して過ごしてきた。昨年までの積み上げを保ちつつ、新しいものを重ねていくための方法論だったが、それだけに主力組以外の選手たちの状態が気になっていた。しかし、選手たちは気持ちを前に向け、ネガティブな状況をポジティブに変えている。そうでなければ、45分×3本のトレーニングマッチとはいえJ2相手に10得点は取れない。
「公式戦が延期になったことに対して、僕たちが何か言うこともない。個人的には足りないところを高めていけるチャンスだし、チームとしての課題をどう解決するかは監督が示してくれるから」
青山敏弘は笑顔を見せた。彼だけではない。川辺駿や荒木隼人といった若手のリーダー格は明るくチームを鼓舞し、東俊希や浅野雄也、野津田岳人らポジションを窺う選手はギラギラと闘志を燃やす。開幕前と同じ、前向きな空気にチームは包まれている。
取材・文●中野和也(紫熊倶楽部)
鹿島に3−0と完勝した広島にとっての不安材料は、選手層。城福浩監督は今回のプレシーズン、連携を深める目的もあって意図的にメンバーを固定して過ごしてきた。昨年までの積み上げを保ちつつ、新しいものを重ねていくための方法論だったが、それだけに主力組以外の選手たちの状態が気になっていた。しかし、選手たちは気持ちを前に向け、ネガティブな状況をポジティブに変えている。そうでなければ、45分×3本のトレーニングマッチとはいえJ2相手に10得点は取れない。
「公式戦が延期になったことに対して、僕たちが何か言うこともない。個人的には足りないところを高めていけるチャンスだし、チームとしての課題をどう解決するかは監督が示してくれるから」
青山敏弘は笑顔を見せた。彼だけではない。川辺駿や荒木隼人といった若手のリーダー格は明るくチームを鼓舞し、東俊希や浅野雄也、野津田岳人らポジションを窺う選手はギラギラと闘志を燃やす。開幕前と同じ、前向きな空気にチームは包まれている。
取材・文●中野和也(紫熊倶楽部)