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【全日本高校女子サッカー選手権 総括】ハイレベルな争いを繰り広げた4強、それぞれの戦いぶり

カテゴリ:高校・ユース・その他

西森彰

2015年01月13日

ライバルたちも認めた藤枝順心の完成度。

組織的なサッカーでベスト4まで勝ち上がった村田女子。写真:西森 彰

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 日ノ本以外のベスト4は、東北の常盤木学園(宮城)、東海の藤枝順心(静岡)、関東の村田女子(東京)。いずれも出場枠が減少した地区からの出場校で占められた。地区全体の成績でも、東北、関東は勝ち星を伸ばし、東海も出場校すべてが1回戦を突破している。予選の厳しさが、出場校の完成度を高めたわけだ。
 
 とりわけ、関東6校は昨年の3勝から7勝と勝ち星を倍以上に伸ばした。しかも、修徳は湘南学院との「関東勢対決」での敗退。その他5校中4校は日ノ本学園、常盤木学園というファイナリストの前に敗れており、組み合わせに恵まれていたわけではない(前回は飛鳥のみが決勝進出校の日ノ本学園に敗退)。
 
 その関東の筆頭格が村田女子。初戦で神村学園、2戦目が鳴門渦潮、3戦目が大商学園という、両校優勝を達成した昨夏のインターハイとまったく同じ対戦順を、同じようにクリアしていった。今大会では、雷雨による大会日程変更で対戦が叶わなかった日ノ本学園と幻の決勝を実現させ、来年の4強シードを関東にもたらしている。GK有倉唯夏、DF今野菜絵、FW岸野早奈ら、各ポジションに好素材が揃い、矢代浩平監督の下、組織的に戦う姿が印象的だった。

藤枝順心は、エース杉田(10)をはじめとする個のタレントと組織が融合した完成度の高いチームだった。写真:西森 彰

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 藤枝順心は、3年連続の対戦となった常盤木学園に敗退。ロスタイムで同点に追いつかれ、PK負けを喫したが、これは昨年、同じ舞台で対戦相手の常盤木学園が味わっていた形だ。3年連続のPK決着となったが、今年は、藤枝順心が悲劇のヒロインを演じることになってしまった。
 
 U-17ワールドカップMVPの杉田妃和ら、昨年までの主力が残った攻撃陣は、杉田と同じく世界一に名を連ねた児野楓香が、スーパーサブとしてベンチに置かれるほどの豪華なメンバー。昨年までの2トップ+CFという独特なスタイルから、3トップに前線の構成が変化し、「週2回の走り込みで運動量も増えた」(島村友妃子)。周囲の活かし方を学んだ児野ら、それぞれの選手もプレーの幅を広げ、1年分の成長が見られた。
 
 優勝カップには手が届かなかったが、本命の前評判にふさわしい試合内容を見せ、日ノ本学園の田邊監督が「昨年のウチよりも上。完成度は今年の藤枝順心のほうが高いと思います」と語るなど、ライバルたちもその強さを認める。反面、完成度が高いゆえに、大会前から対策を練られた面は否めない。皇后杯を終えて「このままでは選手権で優勝できない」とコメントした杉田妃和の危惧が的中してしまった。
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