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【全日本高校女子サッカー選手権 総括】ハイレベルな争いを繰り広げた4強、それぞれの戦いぶり

カテゴリ:高校・ユース・その他

西森彰

2015年01月13日

意思統一された戦いで着実に勝ち上がった常盤木学園。

2年ぶりの優勝には届かなかったが、常盤木学園は伝統校の強さを見せつけた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 準優勝の常盤木学園は、3年生だけでチームを編成したインターハイで2回戦敗退するなど、今季前半戦は調子が上がらなかった。主力が宮城県代表として参戦し、優勝した10月の長崎国体あたりから復調の兆しを見せた。
 
「秋口から1、2年生がこれまで以上にしっかりついてきてくれて、練習から意識が上がった」(西川彩華)、「まだまだ厳しくいかなければいけないということが分かった」(市瀬菜々)と上級生、下級生が高いレベルで競い合う、良い流れで選手権に臨むことができた。
 
 皇后杯でも3回戦に進出し、自信を深めて臨んだ今大会は、初戦から中国地区1位でインターハイベスト4の作陽と対戦するなど厳しい組み合わせとなったが、チーム全体で意思統一された戦いを見せ、着実に勝ち上がっていった。FWの小林里歌子が持ち前のスピードと運動量でボールを引き出し、チームの攻撃を牽引。また、決してコンディションが良いとは言えなかった白木星も、準決勝アディショナルタイムに生まれた起死回生の同点弾を含む6ゴールで、得点王を獲得している。
 
 決勝戦も日ノ本学園にゴールを許さず、ゲーム終盤にはポスト直撃のシュートで女王をあと一歩まで追い詰めた。結局、PK戦の末に涙を呑んだが、日頃から「最後の最後で負けるのが、一番勉強になる。選手の将来を考えれば一番良い」と口にする阿部由晴監督のこと。一見、残酷に見えるこの結果こそ、選手にとって最良の結末と思っているかもしれない。
 
 これで同世代の公式大会4連覇を飾った日ノ本学園の田邊監督も、劇的勝利に浮かれることなく、謙虚に首を垂れる。
「もう少しきちんとしたサッカーをこの子たちに教えてあげたかったですね。このチームで勝つのも、(日ノ本学園の監督という)私の立場としては大事なことなんですが、上に行って通用する選手に育ててあげるというのも、(育成年代のコーチとしては)それと同じか、それ以上に大事なことだと思うんです。両方できる監督になりたいですね」
 
 この大会はサッカーに青春をかけた少女たちにとっては一大イベントだが、さらに上を目指す、それこそ「なでしこの蕾」にとっては、通過点でしかないことも事実だろう。
 
取材・文:西森 彰
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