悩ましいポジションは…
むしろ悩ましいのは左SBだ。昨季不動だったDF永戸勝也が鹿島に移籍。前述のパラは戦術理解に時間がかかっており、ルヴァンカップ浦和戦では本職はCBであるDF常田克人を起用したが、失点にも絡んで途中交代となった。現状、左SBにうまくハマる選手が少ない状況だった。
そこで「キャンプ中からサイドの選手が少ないという話を強化部にしていた」と語る木山監督は、昨季自身が指揮していたモンテディオ山形に期限付き移籍し、J2リーグ28試合に出場したFC東京DFの柳貴博に目をつけ、2月19日期限付き移籍獲得した。
そこで「キャンプ中からサイドの選手が少ないという話を強化部にしていた」と語る木山監督は、昨季自身が指揮していたモンテディオ山形に期限付き移籍し、J2リーグ28試合に出場したFC東京DFの柳貴博に目をつけ、2月19日期限付き移籍獲得した。
この日から練習参加した柳は「(木山監督からは)いろんなポジションをやってもらいたいと言われている」と語る通り、パワフルなドリブル突破と、対人守備の強さが持ち味で両サイドのSB、サイドハーフをこなせる。この日の練習では左SBに入り、登録されればすぐに出場機会が回ってくる可能性は高い。「もう一回木山さんの下でサッカーをやりたいと思った」とチームで唯一、木山監督の指導を1年間受けている柳にかかる期待は大きい。
クエンカ抜きで戦う仙台の前半戦は、左サイドの再構築がどれだけ順調に進むかが重要となる。緊急補強の柳や、若手の田中などの力も借りて、全員の力で難局を乗り切れるかが注目だ。
取材・文●小林健志(フリーライター)