神戸――沖縄キャンプで試した3-5-2の布陣が有力。選手の仕上がり具合は未知数だが…
富士ゼロックス・スーパーカップ
横浜F・マリノス×ヴィッセル神戸
2月8日(土)/13:35/埼玉スタジアム2002
ヴィッセル神戸
【昨季成績】
J1リーグ:8位 勝点47 14勝5分15敗 61得点・59失点
ルヴァンカップ:グループステージ敗退
天皇杯:優勝
横浜F・マリノス×ヴィッセル神戸
2月8日(土)/13:35/埼玉スタジアム2002
ヴィッセル神戸
【昨季成績】
J1リーグ:8位 勝点47 14勝5分15敗 61得点・59失点
ルヴァンカップ:グループステージ敗退
天皇杯:優勝
【担当記者の視点】
15年ぶりにJ1リーグを制した横浜と、天皇杯初優勝を遂げた神戸が激突する今年のゼロックス・スーパーカップは、かなり魅力的なカードとなった。互いに、日本サッカー伝来の街を主張する港町同士の決戦だからではない。共に、超攻撃的なスタイルを貫くクラブ同士の対決だからだ。
昨季のチーム得点数をひもとくと、横浜がJ1最多の68得点を挙げている。それに対して神戸は、リーグ2位の61得点。J1全18チームで60得点以上をマークしたのは、この2チームだけ。神戸は、昨シーズンのチーム得点王のビジャと昨季最終節でハットトリックを達成したポドルスキがチームを離れたものの、古橋亨梧や藤本憲明、田中順也、小川慶治朗など有望な日本人アタッカーは残留。レギュラー争いは今季も熾烈を極めそうだ。
そんな前線のサバイバルレースに拍車をかけるのが新加入のドウグラスだ。清水のエースとして昨季14得点を挙げたブラジル人は、沖縄キャンプでも軽快な動きを見せていた。紅白戦で2トップを組んだ古橋との連係には課題も見られたが、それでもイニエスタのスルーパスで相手DFの裏へ抜け出すなど、ゴール量産の予感を感じさせた。
また、この一戦のキーパーソンを挙げるなら、昨季途中に横浜から神戸にやってきたGK飯倉大樹だろう。ディフェンスラインを高く押し上げて相手陣内に攻め込むハイライン戦術を、彼は両チームで体現してきた。いわば“ハイラインの申し子”。古巣対決に向けて「マリノスとは戦いたくないんですよね~。どっちが負けても、ハッピーじゃない感情が残るというか…」と、複雑な胸の内を語る飯倉が、この大舞台でどんなパフォーマンスを見せるのか注目したいところだ。
神戸の予想フォーメーションは、沖縄キャンプで試していた3-5-2が有力か。GKは飯倉、DFは右からダンクレー、大﨑玲央、フェルマーレン、ウイングバック右が西大伍、左が酒井高徳。アンカーにサンペールを置き、その前に山口蛍とイニエスタ。そして2トップの右にドウグラス、左に古橋。これが現時点でのベスト布陣だと思われるが、ゼロックス・スーパーカップの4日後にはACL初戦を控えている。選手の仕上がり具合も考慮し、どこまでメンバーを揃えてくるかは未知数の部分も大きい。
取材・文●白井邦彦(フリーライター)
15年ぶりにJ1リーグを制した横浜と、天皇杯初優勝を遂げた神戸が激突する今年のゼロックス・スーパーカップは、かなり魅力的なカードとなった。互いに、日本サッカー伝来の街を主張する港町同士の決戦だからではない。共に、超攻撃的なスタイルを貫くクラブ同士の対決だからだ。
昨季のチーム得点数をひもとくと、横浜がJ1最多の68得点を挙げている。それに対して神戸は、リーグ2位の61得点。J1全18チームで60得点以上をマークしたのは、この2チームだけ。神戸は、昨シーズンのチーム得点王のビジャと昨季最終節でハットトリックを達成したポドルスキがチームを離れたものの、古橋亨梧や藤本憲明、田中順也、小川慶治朗など有望な日本人アタッカーは残留。レギュラー争いは今季も熾烈を極めそうだ。
そんな前線のサバイバルレースに拍車をかけるのが新加入のドウグラスだ。清水のエースとして昨季14得点を挙げたブラジル人は、沖縄キャンプでも軽快な動きを見せていた。紅白戦で2トップを組んだ古橋との連係には課題も見られたが、それでもイニエスタのスルーパスで相手DFの裏へ抜け出すなど、ゴール量産の予感を感じさせた。
また、この一戦のキーパーソンを挙げるなら、昨季途中に横浜から神戸にやってきたGK飯倉大樹だろう。ディフェンスラインを高く押し上げて相手陣内に攻め込むハイライン戦術を、彼は両チームで体現してきた。いわば“ハイラインの申し子”。古巣対決に向けて「マリノスとは戦いたくないんですよね~。どっちが負けても、ハッピーじゃない感情が残るというか…」と、複雑な胸の内を語る飯倉が、この大舞台でどんなパフォーマンスを見せるのか注目したいところだ。
神戸の予想フォーメーションは、沖縄キャンプで試していた3-5-2が有力か。GKは飯倉、DFは右からダンクレー、大﨑玲央、フェルマーレン、ウイングバック右が西大伍、左が酒井高徳。アンカーにサンペールを置き、その前に山口蛍とイニエスタ。そして2トップの右にドウグラス、左に古橋。これが現時点でのベスト布陣だと思われるが、ゼロックス・スーパーカップの4日後にはACL初戦を控えている。選手の仕上がり具合も考慮し、どこまでメンバーを揃えてくるかは未知数の部分も大きい。
取材・文●白井邦彦(フリーライター)