「冷遇されていた柴崎岳を舵取り役に」デポルティボの驚異的な快進撃はこうして始まった【現地発】

カテゴリ:海外日本人

サッカーダイジェストWeb編集部

2020年02月03日

「金の亡者」とファンに罵られていた選手たちが…

 結局、他には誰も立候補せず、ビダルは無投票で新会長に就任。矢継ぎ早に最大債権者であるアバンカ銀行と負債の一部を株式に切り替えることで合意したことを発表した。これによってFFP(フィナンシャル・フェアプレー)の縛りが緩和され、強化費を捻出できる状況になった。

 そしてビダルが新監督に指名したのが、デポルが13-14シーズンに2部で2位となり、最後に1部昇格を果たした時の監督であり、その翌シーズンが開幕する約1か月前に解任の憂き目にあったフェルナンド・バスケスだった。デポルとバスケスの関係はその時の1年半に留まるが、理不尽な解任劇がむしろ追い風ともなってファンの間では英雄視される存在となっていた。

 またバスケスは一流のモチベーターでもある。

「デポルは偉大なクラブであり、デポルのファンは偉大なファンだ」

 前回監督時代にも復帰後も、試合前日と試合当日の記者会見で決まってこの言葉を口にする。長く低迷するチームのカンフル剤となれる打ってつけの人材である。
 
 その一方でバスケスは戦略家としての顔も持っている。堅守を重視する傾向が強く、初陣のヌマンシア戦(22節)でも5バックを敷き、さらに前方に中盤を4枚並べて中央をしっかり固めるという守備的な戦術を採用。相手チームに枠内シュートを1本も許さなかった。

 もちろん守るだけでは試合に勝てない。バスケスは攻撃の舵取り役としてともにサンペドロ前監督に冷遇されていたアヘル・アケチェと柴崎岳を任命。アケチェはバスケスの一連の采配について「フェルナンドは僕たち選手の意識を変えた」と称賛する。

「我々監督の役割は試合でチームを勝たせること。そのためには選手個々のパフォーマンスを高めなければならない」

 バスケスは自らの使命をこう単純明快に語る。

 このバスケスの指導は効果てき面で、「金の亡者」とファンに罵られながらスタジアムを後にしていた選手たちが、数週間を経て熱い声援を送られるまでになっている。このチームの巻き返しに加え、クラブが講じたチケット料金の値下げという措置も重なり、リアソールの観客動員数も急増。ラシン・サンタンデール戦(23節)、カディス戦(24節)ではテネリフェ戦のそれぞれ2倍、3倍の数字を記録した。
 

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