元神戸指揮官のリージョは「人を代えない」
昨シーズン、Jリーグを制した横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督も終盤、遠藤渓太を切り札的に使っていた。そこからもう一つギアを上げ、仕留める。終盤の川崎フロンターレ、FC東京戦では、ダメ押しの得点を記録。遠藤はサイドで局面を優勢にできるだけに、チーム全体も活気づいたのだ。
矛盾するようだが、スペインで上策とされる交代策は、「人を代えない」ことにある。人を入れ替えず、ピッチにいる選手のポジションを修正し、プレーを改善。それができるのが最上だ。
元ヴィッセル神戸監督で、その後は中国2部リーグのクラブを率い、1部に昇格させたファン・マヌエル・リージョなどは、その最たる指揮官と言える。交代が少なく、最後までカードを切らないこともしばしばだ。
「ベストの選手を先発で送り出している。交代で必ずしも局面は良くならず、悪くなることもある。ベストの選手を動かし、その中で改善するだけのトレーニングを自分はしている」
リージョの言葉も、ひとつの真理である。
文●小宮良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。
矛盾するようだが、スペインで上策とされる交代策は、「人を代えない」ことにある。人を入れ替えず、ピッチにいる選手のポジションを修正し、プレーを改善。それができるのが最上だ。
元ヴィッセル神戸監督で、その後は中国2部リーグのクラブを率い、1部に昇格させたファン・マヌエル・リージョなどは、その最たる指揮官と言える。交代が少なく、最後までカードを切らないこともしばしばだ。
「ベストの選手を先発で送り出している。交代で必ずしも局面は良くならず、悪くなることもある。ベストの選手を動かし、その中で改善するだけのトレーニングを自分はしている」
リージョの言葉も、ひとつの真理である。
文●小宮良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月には『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たした。