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青森山田の10番“ヒデ”を育んだ武田家の温かさ。12歳の息子が親元を離れた時、父が抱いた感情は…

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2020年01月14日

武田は試合後、家族に感謝の言葉を残した

自ら奪ったPKを落ち着いて沈め2点目をゲット。前半は青森山田ががっちりと流れを掴んだかに見えたが……。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 親元を離れていく中で、修一さんはLINEのやり取りも欠かさなかったという。今はサッカーについて話さなくなったが、最初は「いつも応援しているぞ」という想いを込め、あえてサッカーの話をして息子にエールを送り続けた。

 代表に選ばれるようになり、今年6月には来季の浦和レッズ入りが内定。瞬く間に階段を駆け上った息子の姿に、修一さんも大きな喜びを覚えた。

 離れて暮らした6年間。試合後、武田は家族に対し、感謝の言葉を残した。

「本当に自分が青森山田に行きたいと言った時から、快く送り出してくれて、常に自分のコンディションやチームのことを気にしてくれた。自分が苦しい時も支えてもらって、本当に感謝しています」

 路地裏で一緒にボールを蹴っていた幼少期。ベガルタ仙台の練習に付き添ってくれた小学校時代。快く送り出しくれた青森山田での6年間。武田は最後の大会で優勝こそ果たせなかったが、スタジアムで成長した姿を見せられたことは何よりの恩返しだ。

 これから武田はプロに進む。さらに厳しい環境に身を投じる中で、今秋にはU-20ワールドカップの予選を兼ねたU-19アジア選手権も控えている。

「サッカーに限らず世界で活躍できる人になって欲しい」
 中田英寿氏が由来だが、名前に込められたもうひとつの想い――。そうした父の願いを叶えるためにも、立ち止まっているわけにはいかない。家族への感謝を胸に刻み、“青森のヒデ”は新たなステージに足を踏み入れる。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)


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