「苦しみも当然あったし、きつかったけど、自分が成長できたことで、気付きもあった」
「一番苦労したのは、環境の違い。それを望んでクラブにお世話になったけど、自分をアジャストさせることが大変だった」
同じ高校生の指導と言っても、高体連とJユースでは畑が異なる。前者は学校教育の延長にあるが、後者はプロで活躍する選手の育成を最大のミッションとする。加えて、重要視されるのはクラブのスタイル。高校であれば、監督が方向性を定められるが、育成組織ではアカデミーダイレクターやトップチームのスタンスを汲み取りながら、組織を作っていく必要がある。その違いに最初は戸惑った。
それでも、朝岡監督はチームのために奔走。クラブに支えられながら、選手たちに普段の振る舞いなども含めて、懸命に向き合った。U-18日本代表で来季からトップチーム昇格が決まっている櫻川ソロモンに対しても、伝えるべきことは口が酸っぱくなるほど伝えたという。
「彼にはポテンシャルがある。できないこともまだまだ多いけど、そこに対してどう向き合うか。彼を見始めてまだ半年ちょっとだけど、サッカーに対する向き合い方とか姿勢は常に言ってきた。昔だったら、味方に文句を言ったりし、ものに当たったり、言い訳を作るようなこともあったけど、彼も向き合うようになったからプレーも変わってきた。そういうアプローチは彼だけではなく、チーム全体にできたかなと思う」
まだまだ精神的には未熟だが、ソロモンは大人の階段を登りつつある。これも朝岡監督が取り組んだ成果の一つだろう。
迎える2年目。5月から指揮を執った今季とは異なり、シーズン頭から指導に当たれるし、1年目に培った経験値の蓄積もある。「自分自身は本当に成長をさせてもらった。苦しみも当然あったし、きつかったけど、自分が成長できたことで、気付きもあった」とは朝岡監督の言葉。高体連で一時代を築いた名将は、勝負にこだわりながらもトップチームで通用する選手を育てるために情熱を絶やさない。
取材・文●松尾祐希(フリーライター)
同じ高校生の指導と言っても、高体連とJユースでは畑が異なる。前者は学校教育の延長にあるが、後者はプロで活躍する選手の育成を最大のミッションとする。加えて、重要視されるのはクラブのスタイル。高校であれば、監督が方向性を定められるが、育成組織ではアカデミーダイレクターやトップチームのスタンスを汲み取りながら、組織を作っていく必要がある。その違いに最初は戸惑った。
それでも、朝岡監督はチームのために奔走。クラブに支えられながら、選手たちに普段の振る舞いなども含めて、懸命に向き合った。U-18日本代表で来季からトップチーム昇格が決まっている櫻川ソロモンに対しても、伝えるべきことは口が酸っぱくなるほど伝えたという。
「彼にはポテンシャルがある。できないこともまだまだ多いけど、そこに対してどう向き合うか。彼を見始めてまだ半年ちょっとだけど、サッカーに対する向き合い方とか姿勢は常に言ってきた。昔だったら、味方に文句を言ったりし、ものに当たったり、言い訳を作るようなこともあったけど、彼も向き合うようになったからプレーも変わってきた。そういうアプローチは彼だけではなく、チーム全体にできたかなと思う」
まだまだ精神的には未熟だが、ソロモンは大人の階段を登りつつある。これも朝岡監督が取り組んだ成果の一つだろう。
迎える2年目。5月から指揮を執った今季とは異なり、シーズン頭から指導に当たれるし、1年目に培った経験値の蓄積もある。「自分自身は本当に成長をさせてもらった。苦しみも当然あったし、きつかったけど、自分が成長できたことで、気付きもあった」とは朝岡監督の言葉。高体連で一時代を築いた名将は、勝負にこだわりながらもトップチームで通用する選手を育てるために情熱を絶やさない。
取材・文●松尾祐希(フリーライター)