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U-17W杯敗退後、仲間に宣言した「プレミア移籍」。山形から欧州を見据える17歳が掴んだ世界との距離感

カテゴリ:高校・ユース・その他

頼野亜唯子

2019年12月20日

「この中で一番早く海外に出て、自分の夢であるプレミアリーグでプレーできるように」

今季はJ2リーグで5試合に出場した半田。来シーズンはレギュラー奪取を目指して臨むことになる。(C) J.LEAGUE PHOTOS

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 高校2年が終わる今年3月、半田はモンテディオ山形とプロ契約を結んだ。ユースに籍を残した2種登録だが、学校も通信制の高校に転校してトップチームと活動を共にした。ユースの試合にも出場したが、軸足はトップに置いて成長させようというクラブの方針だ。その効果は確かにあり、半田自身の感覚でも、U-17ワールドカップの大舞台で慌てることなくプレーできたのは、トップチームの選手たちと激しく渡り合うトレーニングをしてきたからだという手応えがあった。

 ただし「あとは細かいポジショニング修正や判断のスピードを、海外レベルにしないといけない」と、課題を付け加えることも忘れなかった。

 日本がラウンド16で敗退した後、オランダもメキシコも勝ち進む。メキシコは決勝戦、オランダは3位決定戦で敗れた。どちらの試合も録画はしてあるが見ていない。「たぶんこれからも見ることはない」と言う。悔しいから?と問うと、「いや、それを見るなら、もっとトップトップの人たちの試合を見たいから」という答えが返って来た。悔しさは心に刻んだけれど、「17歳以下」のサッカーは卒業。目指す場所は以前から、もっと高いところにある。

 メキシコ戦の翌日、チームの解散を前に選手・スタッフが一言ずつ話す機会があった。半田は共に戦った仲間に宣言した。

「この中で一番早く海外に出て、自分の夢であるプレミアリーグでプレーできるように頑張ります」

 15日に行なわれた高円宮杯U-18プレミアリーグ・プレーオフ2回戦が、山形ユース・半田陸の最後の試合になった。クラブ初のプレミア参戦を賭けたFC東京U-18との戦いには0-1で敗れ、有終の美とはならなかったが、翌日からU-18日本代表候補のJヴィレッジキャンプに参加。早生まれの半田にとって本来の「同級生」と合流した形だ。来年のU-19アジア選手権を勝ち抜き、U-20ワールドカップ2021への出場を目指す。競争はもう始まっている。

 そしてもちろん、束の間のオフが過ぎればクラブでのレギュラー争いが待つ。今季リーグ戦の出場は5試合に留まった。来季からの就任が決まっている石丸清隆新監督のもとで、また一からのアピールだ。

 選手として最も脂の乗る時期を世界のトップリーグで過ごすためには、20歳までに海外へ出る必要があると考えている。年明けの元日が18歳の誕生日。立ち止まっている時間はない。

取材・文●頼野亜唯子(フリーライター)
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