レジェンドの軌跡 THE LEGEND STORY――第55回・ファケッティ(元イタリア代表)

カテゴリ:メガクラブ

サッカーダイジェストWeb編集部

2019年12月05日

アッズーリでも手にした栄光と数々の名誉と勲章

引退後も人生を自らが愛したインテルに捧げたファケッティ(右)は、現役時代に寵愛を受けた偉大な会長アンジェロ・モラッティの息子であるマッシモを支えた。 (C) Getty Images

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 190センチに達する長身は攻守両面の空中戦で強さを発揮し、足下の技術も秀逸、スプリント能力が高く、パワーも備え、状況判断の良さも抜群。高い適応力でSB、CB、リベロをこなし、いずれも世界最高レベルと評価された。そして誰からも好かれ、尊敬を集める人間性、高いインテリジェンスとリーダーシップを併せ持ち、さらにハンサム!

 まさに、選手としても人間としてもパーフェクトと言えるファケッティが、クラブのレベルに収まっていられるはずがなく、イタリア代表選手としても多くの伝説を生み出した。「アッズーリ」でのキャリアは1963年5月23日、欧州ネーションズカップ(現・欧州選手権=EURO)予選のトルコ戦で始まる。

 初のメジャーイベントは66年イングランド・ワールドカップ。ファケッティは全試合でスタメン入りしたが、チームは1勝1敗で迎えた北朝鮮戦で0-1の敗北を喫するという悪夢の結末によってグループリーグ敗退を喫し、彼は帰国した空港でトマトや卵を投げつけられる不名誉な集団のひとりとなってしまった。

 58年スウェーデンW杯予選に敗退して以降、イタリアは暗黒のトンネルから抜け出せておらず、ファケッティの代表キャリアのスタートも屈辱にまみれたものとなったが、その後、意外なほど早く、栄光は彼の元に到来した。

 サッカー連盟創立70周年ということで、開催国に選ばれたEURO68。予選を勝ち抜いた4か国による本大会では、準決勝・ソ連戦で延長戦を終えても決着がつかず、当時のルールでコイントスに運命を委ねることとなった。ここでコインの裏表を選ぶ“重責”を担ったのが、66年W杯後からキャプテンに就任していたファケッティである。

 勝利の女神は彼とアッズーリに微笑み、ローマでの決勝へ。ユーゴスラビアとの戦いはまたも延長に突入し、1-1で終了。今度は2日後に再試合が行なわれたが、メンバーを大きく入れ替えた開催国が地元の利も活かして主導権を握り、イタリアが2-0で初の欧州王者となった。

 試合後、表彰台に向かう列の先頭に立ったファケッティは、イタリア人として最初にアンリ・ドロネー・トロフィーを授かった。そして今なお、同大会で優勝を果たした唯一のイタリア代表キャプテンである。

 大陸を制したイタリアは、2年後のメキシコW杯でも大躍進を見せる。グループリーグはファケッティ、ブルニチらで形成したDF陣が3試合を無失点に抑えて(一方で得点はわずか1だったが……)首位通過、準々決勝では開催国メキシコを、準決勝では西ドイツ(当時)を歴史に残る延長戦の大激闘の末に下し、世界制覇に王手をかけた。

 しかし、ブラジルには1-4の大敗。ペレをはじめ、天才揃いの最強軍団にはアッズーリの堅守も歯が立たず、ファケッティも相手の技術、組織力の前に、何度も対応が遅れて振り切られ、翻弄され続けた。決勝進出は十分な偉業ではあったが、この無残な敗北によって喜びは消え、帰国後には66年大会同様、国民から非難を受ける憂き目にも遭った。

 続く74年西ドイツ(当時)W杯では、ポーランド、アルゼンチンの後塵を拝して1次リーグ敗退。大陸予選では攻守に大活躍を見せたファケッティも大いに失望を味わったが、一方でW杯2大会においてキャプテンマークを巻いた初のイタリア人選手という“勲章”を手にすることとなった。

 78年アルゼンチンW杯の出場にも意欲を見せ、35歳ながら不動のリベロとして君臨していたが、怪我が回復せず、自らメンバー入りを辞退。しかし、エンツォ・ベアルツォット監督からの強い要請を受けてスタッフとしてチームに帯同し、4位という好成績に少なからず貢献するとともに、のちの偉大なリベロ、ガエタノ・シレアの成長を助けた。

 77年11月16日のイングランド戦が代表での最終戦となったが、この77-78シーズンはインテルにおける最後の1年でもあった。いずれも現在では更新されているが、代表でのキャップ数94、キャプテンとしての出場数70、そしてインテルでの公式戦出場629は当時、絶対に破られることはないといわれるほどの大記録だった。

 インテル一筋でキャリアを全うし、ここでセリエA4回、コッパ・イタリア1回、チャンピオンズ・カップ2回、インターコンチネンタル・カップ2回というタイトルを勝ち取り、個人では65年にバロンドールの投票で2位に入るなど、栄光に満ちた時を過ごしたファケッティは、引退後の人生も愛するクラブに捧げる。

 一時、所縁のあるベルガモのクラブ、アタランタの副会長を務めたこともあったが、すぐにインテルに復帰すると、ゼネラルマネージャー、スポーツディレクター、副会長を歴任し、現役時代に寵愛を受けた偉大な会長アンジェロ・モラッティの息子であるマッシモを支え、2004年には会長職を受け継いだ。

 しかし、この頃から体調を崩し、長い闘病生活の末、2006年9月4日に死去。イタリアの英雄の訃報は、インテリスタだけでなく、国中のサッカーファンに大きな衝撃と深い悲しみを与えた。インテルは、ファケッティが現役時代につけていた背番号3を永久欠番にすることで、最大級の敬意と感謝の意を表したのだった。

 彼を知る全ての人が「誠実、公正、正直。真のスポーツマンであり、人間としての見本」と称賛した偉人ファッケッティは今、故郷トレビーリオで安らかな眠りについている。

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メーカー|NewsTech Inc.
配信日|配信中(2013年2月14日より)
ジャンル|サッカー・シミュレーション
価格| 基本プレイ無料(アイテム課金制)

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