不可解だらけの完敗の中で神戸のふたりが見せたパフォーマンスが明るい材料に
かつて都並敏史氏は、当時日本代表の森孝慈監督に「左SBをやりたい」と直訴したが「左でクロスを蹴れるようになったら考えてやる」と言われ、連日トレーニングに励んだという。同じく長友佑都もプロデビュー当時は「左足はまだしょぼいです」と笑っていたが、やがて精度を高めた。
確かに人材難のポジションではあるが、現在広島で3バックの一角でプレーする佐々木が、日本代表の左SBの適任者に変貌していく時間と可能性があるのだろうか。やはりこのポジションはレフティを選択するか、酒井高徳の復帰を促さない限り、長友依存から脱却できそうにない。
確かに人材難のポジションではあるが、現在広島で3バックの一角でプレーする佐々木が、日本代表の左SBの適任者に変貌していく時間と可能性があるのだろうか。やはりこのポジションはレフティを選択するか、酒井高徳の復帰を促さない限り、長友依存から脱却できそうにない。
また絶望的な前半を経て、後半も36歳がゴールマウスに立ち続けるのも妥当な判断とは思えない。大ベテランは、今結果を引き出す飛び道具だ。それが機能しないなら、日常的に試合に出ている若いGKの可能性に託さなければ、公平な競争原理は成り立たない。
不可解だらけの完敗から明るい材料を探すのは至難の業だ。それでも神戸でチームが不調な時にもコンスタントなパフォーマンスを見せて来た山口蛍と古橋亨梧は、今後もオプションとして割り込んでいける可能性を見せた。特に山口は、攻守両面の総合力を考えれば、ボランチの軸に復活しても不思議ではない。
文●加部 究(スポーツライター)
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