現有戦力で代役を探すか、不利なメルカートに活路を見出すか。
他では、エムバイ・ニアングという選択肢もあるが、今のところはそれほど信頼できる存在ではない。ドバイで素晴らしい活躍を見せれば話は別だが、やはり現状では、ニアングが本田の代わり務められるとは考えにくい。
ニアングはシーズン前、レンタル移籍の話もあったのだが、チームが散々な結果に終わった夏のアメリカツアーで唯一光っていた選手だったため、ガッリアーニ副会長とインザーギ監督は、この19歳(当時)の若者を手元に残しておくことに決めたのだ。
ニアング自身もこの決定には大喜びだったが、シーズンが始まってみると結局、出番はほとんどなく、ここまでわずか24分間しかプレーしていない。これはニアングにとっては悲劇というしかない。
その他に可能性は? リッカルド・サポナーラという線も考えられる。彼はまさに、トレクアルティスタ(トップ下)の選手だ。しかしこの選手もまた、ここまでほとんど起用されておらず、今日明日で突然ブレイクするとは考えにくい。
現状の選手だけで考えられる解決策はここまで。あと残っているのは1月のカルチョメルカートで新たな選手を連れてくることだ。
ただ、すでにミランのトップチームには28人の選手がいる。欧州カップ戦の戦いがないチームにとって、これは多過ぎる人数であり、事実なかなか出番がまわってこない選手が多々いる。そのためガッリアーニ副会長は、選手の不満を抑えるためにも、誰かが出ていかない限り、新たな選手は獲らないと約束した。
とはいえ、本田の不在が大きいことも、ガッリアーニ副会長は重々承知している。そこで解決策を講じるとすれば、ニアングを説得して半年間のレンタルに出し、新たな選手を獲得するというものだ。
その場合、新戦力の候補として、シモーネ・ヴェルディが最有力だ。ヴェルディは現在、エンポリでプレーしている選手だが、所有権はミランとトリノが共同で保持している。ミランのユース出身(全ての育成部門のカテゴリーを経験)であるため、チームの雰囲気も分かっているし、才能もあり、そして金もかからない。
もしニアングが移籍を嫌がるのであれば、サポナーラをその代わりとすることも考えられる。サポナーラはかつてエンポリでプレーした経験があるため、話はスムーズに進みやすいだろう。
その他の獲得候補としては、この夏にミランが猛烈に欲しがっていたアレッシオ・チェルチ(アトレティコ・マドリー)の名前が挙がっている。インザーギ監督も(そしてガッリアーニ副会長も)好きなタイプの選手だ。しかし今のところ、チェルチ争奪戦ではインテルがリードしているといわれる。
とにかく、全ては冬のメルカートが開く1月まで待たなければならないが、このメルカートでミランは、他のチームに比べて苦戦を強いられるだろう。というのも、メルカートではチームや選手の代理人が、値段や条件など、これ以上ないというほどの駆け引きを重ねに重ね、最終日ギリギリに答えを出すのが常だ。
しかし、ミランは悠長にそんな時期まで待ってはいられないのだ。すぐにでも、本田の穴を埋めなければならばならない。1月5日にメルカートが開くのに対し、本田抜きで臨むミランの試合は、翌1月6日には始まってしまうのだから……。
ニアングはシーズン前、レンタル移籍の話もあったのだが、チームが散々な結果に終わった夏のアメリカツアーで唯一光っていた選手だったため、ガッリアーニ副会長とインザーギ監督は、この19歳(当時)の若者を手元に残しておくことに決めたのだ。
ニアング自身もこの決定には大喜びだったが、シーズンが始まってみると結局、出番はほとんどなく、ここまでわずか24分間しかプレーしていない。これはニアングにとっては悲劇というしかない。
その他に可能性は? リッカルド・サポナーラという線も考えられる。彼はまさに、トレクアルティスタ(トップ下)の選手だ。しかしこの選手もまた、ここまでほとんど起用されておらず、今日明日で突然ブレイクするとは考えにくい。
現状の選手だけで考えられる解決策はここまで。あと残っているのは1月のカルチョメルカートで新たな選手を連れてくることだ。
ただ、すでにミランのトップチームには28人の選手がいる。欧州カップ戦の戦いがないチームにとって、これは多過ぎる人数であり、事実なかなか出番がまわってこない選手が多々いる。そのためガッリアーニ副会長は、選手の不満を抑えるためにも、誰かが出ていかない限り、新たな選手は獲らないと約束した。
とはいえ、本田の不在が大きいことも、ガッリアーニ副会長は重々承知している。そこで解決策を講じるとすれば、ニアングを説得して半年間のレンタルに出し、新たな選手を獲得するというものだ。
その場合、新戦力の候補として、シモーネ・ヴェルディが最有力だ。ヴェルディは現在、エンポリでプレーしている選手だが、所有権はミランとトリノが共同で保持している。ミランのユース出身(全ての育成部門のカテゴリーを経験)であるため、チームの雰囲気も分かっているし、才能もあり、そして金もかからない。
もしニアングが移籍を嫌がるのであれば、サポナーラをその代わりとすることも考えられる。サポナーラはかつてエンポリでプレーした経験があるため、話はスムーズに進みやすいだろう。
その他の獲得候補としては、この夏にミランが猛烈に欲しがっていたアレッシオ・チェルチ(アトレティコ・マドリー)の名前が挙がっている。インザーギ監督も(そしてガッリアーニ副会長も)好きなタイプの選手だ。しかし今のところ、チェルチ争奪戦ではインテルがリードしているといわれる。
とにかく、全ては冬のメルカートが開く1月まで待たなければならないが、このメルカートでミランは、他のチームに比べて苦戦を強いられるだろう。というのも、メルカートではチームや選手の代理人が、値段や条件など、これ以上ないというほどの駆け引きを重ねに重ね、最終日ギリギリに答えを出すのが常だ。
しかし、ミランは悠長にそんな時期まで待ってはいられないのだ。すぐにでも、本田の穴を埋めなければならばならない。1月5日にメルカートが開くのに対し、本田抜きで臨むミランの試合は、翌1月6日には始まってしまうのだから……。

新戦力候補として挙げられるエンポリのヴェルディ。ユース時代から注目を集めていたテクニシャンで、今シーズンは16節終了現在で13試合出場・1得点の記録を残している。 (C) Getty Images
文:マルコ・パソット(ガゼッタ・デッロ・スポルト)
翻訳:利根川 晶子
Marco PASOTTO/Gazzetta dello Sport
マルコ・パソット
1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。
翻訳:利根川 晶子
Marco PASOTTO/Gazzetta dello Sport
マルコ・パソット
1972年2月20日、トリノ生まれ。95年から『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で執筆活動。2002年から8年間ウディネーゼを追い、10年より番記者としてミランに密着。ミランとともにある人生を送っている。