「W杯で起きていることを知ってほしい」“死の組”首位通過からの暗転…U-17日本代表を襲った突然の出来事

カテゴリ:日本代表

松尾祐希

2019年11月08日

「実際に観て、肌感覚で体験した指導者も増えないといけないし、選手も外へ出て行って知らないといけない」

キックオフ直前に振り出した突然の豪雨。森山監督も「普段と違う感じになってしまった」と振り返った。(C) Getty Images

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 試合後、選手たちは天候をエクスキューズにしたわけでないが、影響があったことを認めた。

「準備は今までと比べてもかなりできていて、自信を持って一人ひとりが声を出せていた。ロッカールームでも『こうしよう』という話はしていたけど、相手も同じ条件なのに試合の入りで悪天候になって、自分たちは少しそれに熱くなってしまった。それを勢いに変えていこうとしたけど、全員が空回りしたところはあると思います」(若月)

 森山監督も予想外の雷雨に難しさを感じたと話す。

「全然ボールに行けなかった。試合前の暴風雨もあり、本当に普段と違うような感じになってしまった。アップではそんなに変わった様子じゃなかったですけど、試合が始まる前の雷と暴風雨で何かもうボールに全然行けなくなっていて……」

 悪天候に対応できなかった。本来の力を出せば、勝てた可能性もあっただけに選手たちは唇を噛んだ。たが、それも実力だ。同じ条件で戦っていたメキシコは「暴風雨は関係ない」と言わんばかりに、平然とプレーしていた。日本よりも1日短い、中2日のスケジュールで、しかも試合の前々日は全て移動に費やしている。そうした中でもタフにやり合っていたし、10番のイスラエル・ルナをベンチに置いても、十分に戦えるだけの選手層もあった。

 頭で理解していても、実際に体感しないと分からない。森山監督は言う。

「日本の人にも、ワールドカップで起こっていることを知ってほしい。それを実際に観て、肌感覚で体験した指導者も増えないといけないし、選手も外へ出て行って知らないといけない。日本人の15歳から17歳の日常で味わえない経験をしてそこから学ぶ。そして、20歳から23歳あたりで世界に出て、それが日常になっていく選手が増えていく。そこは少し早まっているとは思うんです。日本の選手の成長速度はだいぶ早まっているし、19歳、20歳で世界に出て行けるようなレベルの選手が出て来ているのは間違いない。あとは指導者が国内基準だけじゃなくて、世界を肌で感じられて、そういうのを求めていくような人数を増やしていかないといけない」

 ちょっとした変化にも動じないメンタリティを持ち、12番目以降の選手を引き上げられるか。育成年代のこれからをより充実させるためにも、ブラジルでの経験値を無駄にはできない。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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