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カテゴリ:特集

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年12月11日

対照的だったガンバとレッズ。

「2年でまとまりのあるチームを作った長谷川監督の手腕は評価されるべき」。ガンバに9年ぶりのリーグタイトルをもたらした指揮官を、越後氏は評価した。 (C) SOCCER DIGEST

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 最終節のヴォルティス戦で勝点1を加えたガンバが、2014年のJ1チャンピオンに輝いたね。開幕直後は不振に苦しみ、一時は降格圏の16位に沈んでいた。でも、ワールドカップの中断明けに調子を上げ、8月末の22節から破竹の7連勝。32節でレッズとの直接対決を制し、翌33節で今季初の首位に立っての逆転優勝。最終節に勝って終わりたかったのが本音だろうけど、まずはおめでとうと言いたいね。
 
 ガンバの優勝は、なにより宇佐美の活躍が大きかったよね。リーグ序盤戦は怪我で欠場したけど、復帰後はリーグ戦、ナビスコカップ、天皇杯とすべてのコンペティションで好調を維持していた。試合の流れを変えられる貴重な存在として、多くの勝利に貢献した。
 
 それに、途中加入のパトリックがフィットしたのも良かった。前線の基点が定まって収まりどころができたし、彼のスピードやパワーが活きて、カウンターも効くようになった。無理なショートパスが減って、危ない位置でボールを失う回数が減っていたよね。しっかりした守備と選手層の厚さもガンバの強みで、今野と遠藤の2ボランチが機能していたし、最終ラインの若手も安定していたから、接戦をモノにできるチームになった。32節・浦和戦では途中出場の佐藤が決勝点を挙げ、27節の鹿島戦では同じく途中出場のリンスが決勝点だ。ここぞという時に攻撃のジョーカーが仕事をして、勝ち星を重ねてきたんだ。2年目にしてまとまりのあるチームを作った長谷川監督の手腕は評価されるべきだよ。
 
 ガンバは4万人収容の新スタジアムの建設も進んでいて、2015年の秋には完成予定だという。来季はチームがさらにタイトルを重ねて観客動員が増えれば、他のJクラブの目標になれるかもしれないね。まずは今年の天皇杯で優勝し、00年のアントラーズ以来となる3冠の達成に期待がかかるよ。
 
 一方、優勝を逃したレッズは、選手層の薄さが響いた。33節の鳥栖戦でも最終節の名古屋戦でも、興梠の怪我が響いて追加点が奪えなかった。自ら点を取るだけでなく、中盤の攻撃力を引き出せるエースの代役をこなす選手がいなかったんだ。これまで大型補強をしてきた割には、駒が足りなかったよね。シーズン6得点に終わった李だけでなく、シャドーのM・リシャルデスも新潟時代の輝きを取り戻せなかったし、関口もバックアップ止まりだ。西川を中心とした守備は安定していたけど、大事な場面で点が取れる選手がいなかった。ガンバとは対照的だ。
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