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「アジア予選で不可欠なのは誰かが分かった」熟練の英国人記者は“完勝のパラグアイ戦”をどう見た?

カテゴリ:日本代表

マイケル・プラストウ

2019年09月06日

久保がやや独善的に映ったのは確かだが…

パラグアイ戦で「目を引いた」と称えたのが、橋本(中央)の抜群の安定感。ミャンマー戦でも先発を飾るか。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 後半頭から登場した久保建英も、持ち味を存分に発揮した。

 ドリブル、ボールキープ、フリーキック、コーナーキック、そしてシュートと、十分なインパクトを与えたと言える。もはや中心メンバーのひとりと断定して差し支えないだろう。

 正直言って、チームとしてのバランスは前半のほうが断然良好だった。そのせいか、久保の貪欲にゴールを狙う姿勢がやたらと目立ち、やや独善的な振る舞いに映ったのも確かだ。しかしこれは、久保のせいではない。大迫、長友、酒井、中島、堂安、柴崎らがピッチからいなくなり、バランスが著しく崩れたなかで、むしろよく存在を示したと思う。18歳でこれだけの完成度を持った日本人選手を、わたしはいままで見たことがない。確かなクオリティーを“再確認”できた。

 
 パラグアイは個の能力において、日本に勝るとも劣らないレベルにあったと感じるが、カシマスタジアムを覆った高温多湿に苦しみ、本来の力を発揮できなかった。いずれにせよパラグアイ戦は、週明け火曜日に行なわれるワールドカップ予選の初戦、ミャンマー戦に向けたテストの場としては適していなかった。パラグアイよりはるかに弱く、戦術的にも自陣に引き籠るだろうミャンマーを想定した試合にはなり得なかったのだ。

 といった見方もできるが、ゲーム内容自体は非常に建設的で、良いリハーサルとなったのは間違いない。なぜなら選手、メディア、サポーターの誰にとっても、簡単に言えば「Feel Good」な試合だったからだ。チームの自信を深め、観る者に幸福感を運んだ試合と換言できる。心理的な価値が大きい。

 森保一監督の狙いもそこにあったのだろう。強化の道筋はすこぶる順風満帆だと感じるし、ベテランも若手も素晴らしく、楽観的な展望しか描けない。もはやそう容易く、森保ジャパンは非難の対象にならないだろう。

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著者プロフィール
マイケル・プラストウ/1959年、英国のサセックス州出身。80年に初来日。91年に英国の老舗サッカー専門誌『ワールドサッカー』の日本担当となり、現在に至る。日本代表やJリーグのみならず、アジアカップやACLも精力的に取材し、アジアを幅広くカバー。常に第一線で活躍してきた名物記者だ。ケンブリッジ大学卒。
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