４-２-３-１の２列目に入った（左から）中島、久保、前田のスピードや技術はある程度通用していたと思う。ただ、南米勢らしい厳しい寄せや深いスライディングで、いつもなら抜ける場面で引っ掛かったというケースが何度かあった。なかなか経験できないディフェンスだったと思う。

　個人的には久保はトップ下ではなく、右サイドで起用し、上田と前田の２トップにしたほうが良かったと思う。トップ下だと360度どこからでもプレッシャーを掛けられるし、前半はなかなかボールに絡めなかった。

　久保は中央で捌いて、動いて、また捌いてというプレーは、それほど得意ではないと思う。よりプレッシャーの少ない右サイドに固定し、カットインや縦への突破という強みを引き出すべきだったんじゃないかな。64分にドリブルで切れ込んで惜しいシュートを放ったけど、あれは２点目を取ったチリが完全に緩んでいた時間帯だった。

　前田にしても同じ。サイドで縦に仕掛けるというよりは、２トップの一角で敵の最終ラインの裏を狙わせたほうが特長を出せたと思う。
 

　次のウルグアイ戦では、このチリ戦の前半で見せたような守備をできるだけ長く続け、逆に後半で見せたような攻撃を、前半から繰り出せるようにしたい。

　ただ、ウルグアイは去年の親善試合で日本にやられているし、勝てばグループステージ突破が決めれるから必死でやってくると思う。スアレスとカバーニの２トップは強烈だし、冨安と植田がどれだけ抑え込めるか注目だね。チリにやられたように、セットプレーでのゴディンやヒメネスの高さも気をつけなきゃいけないよね。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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