【スカパラ川上つよし×鹿野淳|前編】日本代表が臨むコパ・アメリカと南米の“凄み”とは?

カテゴリ:日本代表

白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)

2019年06月12日

「アルゼンチンからリオに17万人が一気に…」

サッカー好きとして有名な川上氏は、ライヴツアーで南米を何度も訪れている。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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鹿野:ブラジルにはどんな印象を持っていますか?
 
川上:リオデジャネイロとサンパウロに3回ほど行きましたが、やっぱりあの国は本当のサッカー王国ですよね。とくにリオのコパカバーナ・ビーチ周辺がすごい。あの地区はボタフォゴの本拠地なので、壁一面に歴代選手の顔がバーッて描いてあったりとか、カッコよかったですね。そうだ、泊まっていたホテルの目の前にある立ち飲み屋に行ったら、ボタフォゴの試合を観ながらファンが騒ぎしてて。そこでパーカッションの大森はじめがちょうど金髪だったから、「本田!」って言われながら胴上げされそうになってました(笑)。
 
鹿野:ははははは、若干似てますしね。やっぱりブラジル人は先天的にノリが良いですよね。楽しみ上手というか。
 
川上:すぐに仲良くなれます(笑)。あと向こうの人と話していると、すごくクラブ愛を感じますね。リオのファベーラの女の子に「ブラジルのサッカー選手で誰が好き?」って聞かれて、咄嗟だったんで「ネイマール」って答えたんですよ。そしたらあっさり「シット」って言われました(笑)。
 
鹿野:ネイマールはサンパウロのサントス出身だから、リオでは不人気ってことか(笑)。
 
川上:そうそう(笑)。女の子でもそういう地元意識があるんだなって、すごく驚きましたね。
 
鹿野:根付いてますね。僕も5年前のブラジル・ワールドカップに行ったんですが、自分が現地に着いたのがちょうどブラジルが敗退した日だったんですよ。
 

川上:いわゆる「ミネイロンの惨劇」(準決勝でブラジルがドイツに1-7で大敗した試合)の日ですね。
 
鹿野:だから国としてはだいぶお通夜ムードだったんですけど、その一方でアルゼンチンは決勝まで勝ち上がるわけじゃないですか。だからアルゼンチンの各地からリオに、17万人くらいが一気に押し寄せてきたんですよ(笑)。
 
川上:地理的にわりと近いとはいえ、すごい数ですね(笑)。
 
鹿野:そう。車が10万台以上とか言ってたかな。だからもう、リオの道がどこも車中泊するアルゼンチン人だらけで。それでコパカバーナ・ビーチの横幅を使った20万人クラスの壮大なパブリックビューイングで、みんなで試合を観て応援するっていう。すごい光景でしたよ、あれは本当に。
 
川上:そのパブリックビューイングには、ブラジル人はいないんですか?
 
鹿野:たまにブラジル人が入ってくると、アルゼンチン人がファンキーに迫害してましたね(笑)。完全に場を支配していました。アルゼンチンって冬はそれなりに寒いし、メッシとかを見てもあまりアナーキーなイメージがないじゃないですか? でも、やっぱりあれだけ集まると立派な「ラテン」でしたね。
 
川上:(笑)。僕もアルゼンチンには2回ほど行ったんですが、ちょっと不思議な雰囲気がありますよね。ブエノスアイレスは空気が綺麗だし、アサード(アルゼンチン式バーベキュー)も本当に美味しい。でもやっぱりリーベルとボカのライバル意識は凄まじいし、治安もなかなか危険。現地の関係者に「日が暮れてからあのエリアには行くな」って脅されたこともありました(笑)。
 

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