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【U-20W杯総括】主力不在も強敵揃いの“死の組”を突破。一方で宿敵に突き付けられた決定的な差

カテゴリ:国際大会

志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

2019年06月07日

「A代表に選ばれるチャンスはみんなある」

キャプテンの齊藤未月は将来のA代表入りを誓った。(C) Getty Images

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 幸い、手負いの状態だったなか決勝トーナメント1回戦まで中5日となったのは大きかった。チームの核である郷家、宮代、藤本がコンディションを回復させられている。
 
 迎えた韓国との決戦では、田川の代わりに郷家、斉藤光の代わりに西川を起用。前半は5バックで守備を固めてきた韓国の牙城を崩せなかったが、後半になると、4バックにして相手が攻勢に出た影響もあって試合はオープンになった。

 50分、こぼれ球を拾った齊藤未がゴール前に山なりのボールを送り、これに宮代が反応。シュートは相手GKに弾かれたものの、郷家が詰めてゴール……と思われたが、VARで宮代がオフサイドと判定され、得点とはならなかった。
 
 その後は、70分に中村敬斗がヘッドで、76分にはCKから小林友希もヘディングで、78分にはゴール前のこぼれ球を宮代が詰めたが、どれも惜しくもゴールとはならなかった。
 
 すると84分、自陣で菅原由勢がボール奪取後のパスをカットされると、そのままクロスを供給され、ゴール前のオ・セフンにヘッドで決勝点を決められてしまった。
 
 複数の決定機に「惜しかった」と見る人もいるだろうし、VARによるゴール取り消しに「不運」と感じる人もいるだろう。ただ、キャプテンの齊藤未は「点を取ったチームが勝つのがサッカー。点を取れなかった僕らが負けて、点を取った韓国が勝った。本当にシンプルなゲーム」と言い切った。その通りである。日本には決定力という面で、韓国よりも実力が劣っていたのだ。

 敗退が決まると、良くないと思っていても、ないものねだりしてしまうのが人間の性である。「久保建英だったら、点が入っていたかな」「大迫敬介だったら、あの失点は……」。「たら・れば」を言っても仕方がないことは承知しているが、どうしてもそんなことが頭に浮かんだ。
 
 正直に言えば、グループステージの期間にはそんな感情は忘れていた。強敵揃いのなかで本当に素晴らしい快進撃だった。ただ、影山監督や選ばれた選手たちの力を出し尽くした結果、16強の壁に直面したのである。だからこそ、齊藤未は敗退後に「やることは全部やった」と言う。
 
 そして、キャプテンはこう話した。
 
「もう終わったので。次はキャプテンマークを巻いて10番で立ってやろうと思います。東京五輪は18人ですけど、そこに全員で選ばれよう。オリンピックじゃなくてもA代表で選ばれるチャンスはみんなあるから、まずは日本に帰って切り替えてやろう」
 
 すでに同世代のトップランナーはA代表入りを果たしている。宿敵に突き付けられた限界は、次に進むべき目標を示すものだった。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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