円滑なコミュニケーションは、現状打破のひとつの策だ
最後に、外国籍選手の活躍に欠かせないのが円滑なコミュニケーション。松浦は、「“これは伝えないといけないことだな”と感じたら、その都度、通訳を呼んで英語、ポルトガル語を介して密に意識の疎通を図るようにしています」と、その重要性を強調していた。積極的に語学の勉強に取り組んでいる北爪は「ポルトガル語で単語レベルですけど、簡単な“前へ!”とか“速いボールをくれ!”といったサッカーで必要な用語は使えるようになりました。あとはメンタルに関するかけ声も。レアンドロがイライラしているときに、“落ち着いて、がんばろう!”ぐらいのことはいえるようになったと思います」と前向きな姿勢を見せる。
昨年、北爪はリーグ戦初ゴールを決めるや否や、ウイングバックながら5得点(7アシスト)とブレイク。その原動力となったのはL・ドミンゲスとのコンビネーションで、彼には大きな恩を感じている。ふたりの絆が事態を好転させることを願わずにいられない。
取材・文●二本木昭(フリーライター)