球際では相手チームよりも懸命に走り、球際では身を投げ出してでも激しく戦う
連勝を果たしたC大阪戦、横浜戦は昨季の11戦負けなし時を思い起こさせるものだった。球際では相手チームよりも懸命に走り、球際では身を投げ出してでも激しく戦う。そうやって相手を圧倒し、躍進を果たしたのが昨季の札幌だった。「突破されるくらいだったら、ファウルになってでも身体を張って止めよう。試合前にそうみんなで話していた」とは横浜戦後の進藤。ミシャサッカーといえば華麗なパスサッカーを想像しがちだが、その土台にはハードワークが必要。それを思い出せたとなれば、3連敗も授業料としては決して高くはないのかもしれない。
さらに付け加えるならば、今季の札幌は昨季の4位を上回る成績を目指しているが、それでもミシャは「このチームはまだプロセスの途中。我慢して見ていく必要がある」とする。そう、ここで記すまでもなく、まだまだ札幌は成長段階。波乗りの途中で転ぶこともあるだろうが、繰り返していくうちにしっかりと二足で立って荒波を潜り抜けられるようになるだろう。
取材・文●斉藤宏則(スポーツライター)