フランス全土が注目する試合でアピールに成功。
そんななか、昌子はまさかのミスを犯してしまう。61分、目の前のエムバペをあざけるかのようなパスを出した後、リターンを受け直した日本代表DFはボールを左に展開しようとしてミスをしたのだ。これには、「オー、何という!」の実況の声が。味方のフォローにより難は逃れたが、チームを困難に陥れるピンチにもなりかねないシーンだった。
昌子を中心にしたトゥールーズ守備陣に苦戦したエムバペだったが、それで沈黙するような器ではなかった。
55分に左サイドからスピーディーなドリブル突破を仕掛けると昌子はあっさりと抜き去ると、その4分後にはエリア中央で大胆なオーバーヘッドを炸裂。その存在感を少しずつ高めると、74分に大仕事をやってのける。
昌子を中心にしたトゥールーズ守備陣に苦戦したエムバペだったが、それで沈黙するような器ではなかった。
55分に左サイドからスピーディーなドリブル突破を仕掛けると昌子はあっさりと抜き去ると、その4分後にはエリア中央で大胆なオーバーヘッドを炸裂。その存在感を少しずつ高めると、74分に大仕事をやってのける。
右サイドを攻め上がったティロ・ケーラーからのクロスをエリア中央で受けたエムバペは、異様なエグゼキュション・スピード(フィニッシュまでの速度)で、あっという間にトゥールーズのゴールを射抜いたのだ。
右足のインサイドでトラップをした1秒後にはシュートを放っており、これにはマーカーの昌子もただ見守るしかなく、文字通りの脱帽の決勝弾だった。
試合後の『Canal+』の特別番組でも、「ちょっと信じられないスピードでした。ミッドフィルダーもディフェンダーも、何もできないスピードでしたね」とエムバペに賛辞が送られた。一方で、失点に瓦解せずに冷静に立て直した昌子も、「エムバペをうまく抑え込んでいた」(canal+)と称えられた。
パリSGとの試合はフランス全土が注目する一戦であり、中継も日曜夜のゴールデンタイムだ。そんな一戦で、フランス・サッカー界が期待する“怪童”エムバペに果敢にデュエルを挑み、屈しなかった昌子の姿は、多くのフランス人たちに「サムライがここにも?」と思わせたに違いない。
結果的にエムバペにゴールを許したことを思えば、初対戦は「敗北」だったかもしれない。だが、その差は僅差だった。
文●結城 麻里
右足のインサイドでトラップをした1秒後にはシュートを放っており、これにはマーカーの昌子もただ見守るしかなく、文字通りの脱帽の決勝弾だった。
試合後の『Canal+』の特別番組でも、「ちょっと信じられないスピードでした。ミッドフィルダーもディフェンダーも、何もできないスピードでしたね」とエムバペに賛辞が送られた。一方で、失点に瓦解せずに冷静に立て直した昌子も、「エムバペをうまく抑え込んでいた」(canal+)と称えられた。
パリSGとの試合はフランス全土が注目する一戦であり、中継も日曜夜のゴールデンタイムだ。そんな一戦で、フランス・サッカー界が期待する“怪童”エムバペに果敢にデュエルを挑み、屈しなかった昌子の姿は、多くのフランス人たちに「サムライがここにも?」と思わせたに違いない。
結果的にエムバペにゴールを許したことを思えば、初対戦は「敗北」だったかもしれない。だが、その差は僅差だった。
文●結城 麻里