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【セルジオ越後の天国と地獄】香川を褒めるのはコンスタントに結果を残してからでも遅くはない

カテゴリ:特集

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年09月25日

監督の内部昇格は、Jリーグが企業スポーツである証拠。

C大阪は大熊新監督で再建を図ろうとしているが、方向性が定まっていないと越後氏。(C) SOCEER DIGEST

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 アルディージャとセレッソが監督交代に踏み切ったけど、降格の足音が聞こえてから、慌てて動いた感じは否めないよね。
 
 特にセレッソは迷走している印象を受ける。当初は「観客を魅了しての優勝」を高らかに宣言してフォルランを獲得したかと思えば、夏に柿谷をあっさりと手放してしまった。普通、優勝を狙うチームは中心選手をそう簡単に手放さないよね。チームが低迷するなかペッツァイオリ監督を招聘して、それでも状態がよくならないと、昨シーズンのブンデスリーガでほとんど活躍しなかったカカウを獲ったけど、方向性がバラバラで一体何をしたいのか分からないというのが、みんなの率直な感想じゃないかな。
 
 フォルランにしたって、優勝を狙うキーマンというより、セレッソの実質的な親会社であるヤンマーが2012年に創業100周年を迎え、世界に向けた企業戦略の一環として獲得したという話もある。柿谷の放出も含めて、結局は企業の予算内での動きに過ぎなかったということだよね。
 
 今シーズンのJ1を見渡すと、ベガルタ、エスパルス、サガン、アルディージャ、セレッソの5クラブが監督を交代したけど、いずれも最終的には内部昇格という形に落ち着いている。これが示すのは、いかにJリーグが企業スポーツであるか、ということ。真のプロリーグになり切れていない証拠だと思うよ。あくまでも年間予算があって、本気でチームを立て直そうと思って新しい監督を招聘しようとしても、クラブによっては親会社が首を縦に振ってくれなければ、内部昇格させるしか手立てはないからね。
 
 Jリーグは地域密着を謳っていて、ヴァンフォーレなどはそれに即したJリーグクラブの在り方だけど、じゃあ内情はどうかと言えば資金的に苦しい。つまり、親会社がサポートしているクラブと、そうじゃないクラブの二分化が顕著で、前者のクラブは親会社がちょっと揺れたら危なくなる可能性がある。
 
 でも、そんな体質だと、本当の地域密着なんていつまで経ってもできるわけないよ。Jリーグが本社で、クラブは支店。そして、採算が取れない支店は閉鎖しようというのが、クラブライセンス制度でしょう。それはもうリーグ全体が企業化していて、サッカーというスポーツを楽しむという本質が抜け落ちている気がするよ。
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