「すぐに欧州から声がかかるかもしれない」長谷川監督の弁は半ば覚悟の表われか?
先日スペインで指導経験を持つコーチから、日本とは12歳までに身につける個人戦術の質に差があるという話を聞いた。スペインでは、少年期に技術と戦術という確かなベースを固め、そこに肉付けしていく。そう考えれば、バルセロナで大切な時期を過ごした久保のハイペースな成長も理解できる。
長谷川監督は語った。
「すでに堂安(律)がオランダへ渡る前くらいのレベルには到達している」
実際に堂安が17歳9か月4日でJ3初ゴールを決めたことを思えば、ちょうど同じ時期の久保がJ1でエース級のプレーをしている価値が分かる。
早熟は久保にメリットとデメリットを与えた。FC東京でトップとU-23を往復し、一方では2種類の日本代表でプレーをした。FC東京の立石敬之前GMも「さすがにU-20代表に送り出すのは躊躇した」と語るほど多忙を極め、多彩な経験を積む反面、繰り返し遠征で留守になるので、所属チームでのアピールを考えればハンディになったはずだ。
長谷川監督は語った。
「すでに堂安(律)がオランダへ渡る前くらいのレベルには到達している」
実際に堂安が17歳9か月4日でJ3初ゴールを決めたことを思えば、ちょうど同じ時期の久保がJ1でエース級のプレーをしている価値が分かる。
早熟は久保にメリットとデメリットを与えた。FC東京でトップとU-23を往復し、一方では2種類の日本代表でプレーをした。FC東京の立石敬之前GMも「さすがにU-20代表に送り出すのは躊躇した」と語るほど多忙を極め、多彩な経験を積む反面、繰り返し遠征で留守になるので、所属チームでのアピールを考えればハンディになったはずだ。
しかしここで完全に状況は変わった。
「Uー20ワールドカップで活躍すれば、すぐに欧州から声がかかるかもしれない」
長谷川監督の弁は、半ば覚悟の表われとも受け取れる。
それでも喧噪馴れした17歳に浮かれる様子はない。
「まだこの先どうなるかわかりませんが……」
向上心を表わす前には、そんな謙虚な言葉が自然と口をつく。当然今後ライバルチームは久保対策を施すだろうが、逆に成長スピードも加速する予感がある。
文●加部 究(スポーツライター)
「Uー20ワールドカップで活躍すれば、すぐに欧州から声がかかるかもしれない」
長谷川監督の弁は、半ば覚悟の表われとも受け取れる。
それでも喧噪馴れした17歳に浮かれる様子はない。
「まだこの先どうなるかわかりませんが……」
向上心を表わす前には、そんな謙虚な言葉が自然と口をつく。当然今後ライバルチームは久保対策を施すだろうが、逆に成長スピードも加速する予感がある。
文●加部 究(スポーツライター)