安易に飛び込まず適切な距離を取り、頭脳的にボールを奪ったシマオ・マテ
しかし、VIPトリオに対人守備で対等に渡り合った仙台の選手がいた。スペインのレバンテ時代にビジャやイニエスタと対峙した経験があるシマオ・マテだ。「各場面で監督から求められたことを実行しようとしています。その時その時で必要な対応をチームのためにやっているだけです」と自身のプレーを振り返ったが、安易に相手に飛び込まず適切な距離を取り、機を見てうまく身体を入れて頭脳的にボールを奪った。フィジカルの強さももちろん生かしているのだが、身体の入れ方がうまく、ファウルになる回数が少ない。試合途中から特にイニエスタにうまく逃げられた感もあったが、それだけ脅威になっていた。
シマオ・マテはチーム全体の守備について「前半のようにオーガナイズが良ければ良い形でボールを奪えて、前線にボールを配球できます。しかし同点で迎えた後半のようにリスクがあることを自陣でやってはいけません。今日のようにハイプレスをしてくるチームには簡単なボールの失い方をしないこと、ファーストタッチが大事になります」と修正点を指摘。今後安易なボールの失い方をするチームは、簡単に神戸のカウンター攻撃の餌食となることだろう。
シマオ・マテはチーム全体の守備について「前半のようにオーガナイズが良ければ良い形でボールを奪えて、前線にボールを配球できます。しかし同点で迎えた後半のようにリスクがあることを自陣でやってはいけません。今日のようにハイプレスをしてくるチームには簡単なボールの失い方をしないこと、ファーストタッチが大事になります」と修正点を指摘。今後安易なボールの失い方をするチームは、簡単に神戸のカウンター攻撃の餌食となることだろう。
前述の蜂須賀は「スター選手どうこうじゃなく、もっとひたむきにボールを追い回して、相手にストレスをかけようというところがあれば……。まずは気持ちを込めないとどの相手にも勝てません。後半開始に集中力を欠いたのも精神面の準備ができていなかったからです」とメンタル面での課題を語り、沈痛な表情を崩さなかった。今後神戸と対戦するチームは、圧倒的な技術を見せつけられ、うまくいかない状況が起きたとしても、集中力を切らさず、強い精神力で戦い続けることが重要だろう。
こうした仙台守備陣のコメントからもその脅威が伝わるように、いよいよ本領を発揮し始めた神戸のVIPトリオ。覚醒しつつある彼らを封じ込めるチームが今後現われるのか注目だ。
取材・文●小林健志(フリーライター)
こうした仙台守備陣のコメントからもその脅威が伝わるように、いよいよ本領を発揮し始めた神戸のVIPトリオ。覚醒しつつある彼らを封じ込めるチームが今後現われるのか注目だ。
取材・文●小林健志(フリーライター)