しかしその一方で、三國が担う期待と責任は大きい。彼に求められているのは高卒ルーキーとして活躍することではなく、「Ｊ２優勝、Ｊ１昇格」を狙うチームのＣＢのレギュラーとしてふさわしいプレーをすること。その重責を果たさずしてチームの優勝はない。高卒ルーキーが担う責任としては重すぎるが、可能性を持っているからこその期待、それゆえの先発起用でもある。当面の課題はポジショニングとパススピード。中期的な課題はフィジカルの強化だ。
そして、プロ生活をスタートするにあたり、「冨安選手を越えたい」と口にした三國の目標は、その先にある。そこへ続く道は平坦ではない。ひとつの山を越えれば、また新たな山が見えて来る。その一つひとつを持ち前のポジティブ思考で乗り越えていくことで目標が見えてくる。三國の夢への挑戦は始まったばかりだ。
取材・文●中倉一志（フリーランス）
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