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復興支援から広がった”人の輪”ーー。巻誠一郎は現役最後の5年間で同郷の同士として何を学んだのか?

カテゴリ:Jリーグ

井芹貴志

2019年01月20日

巻の人生を大きく左右した出来事は...

震災後は様々な人の想いを組み、誰よりも県民の心に寄り添ってきた巻。その復興支援は今もなお続いている。(C) J.LEAGUE PHOTOS

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 その姿勢は、中澤佑二、楢崎正剛、川口能活、小笠原満男といった選手たちから巻自身が準備の大切さをはじめとした多くのことを学んだのと同じように、熊本の選手たちにとって見本となっていたのは間違いない。
 
 とりわけ、熊本地震発生直後から精力的に取り組んできた支援活動は、トップアスリートとしてあるべき姿とその価値、そして“できること”の可能性の広がりを示すことにつながった。サッカー仲間や知人のネットワークを活かして物資の提供を呼びかけるとともに、「ユアアクション熊本」というNPO法人を設立。「行動すること」の大切さを訴え、そうした信念に基づき、自ら避難所へ足を運んで物資を届けては、老若男女問わず、被災した人たちと言葉を交わし、心を通わせた。
 
 この時の経験について、巻は「僕の人生を左右する大きなできごとだったと思う」と振り返っている。「最後まで諦めずに走り抜く」意思や、「自分のためではなく、誰かのために動き、エネルギーを発信する」ことなど、サッカーを通して学んだことの数々が「間違っていなかったと再確認できた」のと同時に、「これから先も今までの自分でありつつ、もっともっと自分自身を大きくする必要があると感じた」という。
 
 こうした活動は、ユニフォームを脱いで踏み出す「次の一歩」の方向を決めるきっかけにもなったようである。訪問した避難所では、高齢の方からも「ああ、あのワールドカップの時の巻さんね」と、親しみを持って接してもらい、巻自身も被災者に寄り添うことができた。

 また、サッカー教室などで熊本入りしてくれた多くのJリーガーやプロスポーツ選手に向けられた子ども達の目の輝きを通じて、「本物を見せる」ことが大きな力になることを実感。今後の活動について問われ、今までとは違った角度からクラブを見ること、継続的に復興支援に取り組む活動と合わせ、「子ども逹の夢の実現に向けたサポート」をしていく考えを強調した。
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