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【選手権】インターハイ2回戦敗退に、12月の主将交代…青森山田はいかにして冬の王座を奪還したのか

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2019年01月14日

大会を制した要因は危機感を植え付けたことにあり

12月からキャプテンを任された飯田(青)。見事にチームをまとめ上げ、ロイヤルボックスでカップを掲げた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 チームに芽生えた危機感。彼らは再び気を引き締め直すと、前半戦を無敗で折り返していたプレミアリーグでも好調を維持。後半戦もわずかに1敗を喫したのみで、優勝争いから脱落することなく2位で終えた。
 
 これだけ勝ち続けていれば、選手権制覇も現実的な目標となってくる。だが、黒田監督はチームに物足りなさを感じていた。
 
「良いところまで行くけど、勝ち切れない、取り切れない。何が原因だろうと思って、追求し続けた」
 
 選手権でチームが勝つため――。そうした想いを持っていた指揮官は、選手たちの危機感がまたしても希薄になっていると感じていた。そこで大会前に荒療治を施す。なんと、キャプテンを檀崎から飯田に変えたのだ。大会前の12月初旬にリーダー役を変える決断は簡単に下せるものではなかったが、「絶対に今年のチームはまとまってくれると思っていた。だから、敢えて壊して突き放した」(黒田監督)。
 
 指揮官はアプローチも変えた。12月10日にプレミアリーグの最終節が終わると、そこから一切練習試合を行なわなかったのだ。「試合をやっている場合ではないという状況まで持って行ってからチームを作り直した」とし、御殿場での直前合宿まで自分たちと向き合う作業に注力した。

  黒田監督の想いに選手たちも応えた。

「練習前と練習後の5分から10分、選手だけでミーティングをするようになりました。時間もなかったので、全員の意思統一が大事だと思ったんです」

 飯田が中心となり、選手だけでコミュニケーションを取る場を設けた。危機的状況について自分たちだけで言葉を交わし、どうすれば優勝できるかを考え続けた。すると、今大会の選手たちは初戦の草津東戦から見違えるような動きを見せ、準々決勝までタフに戦って勝ち上がってきた。準決勝の尚志戦も後半42分までリードを許す苦しい展開だったが、逆境を跳ね返して土壇場で同点に。最後はPKで勝ち切り、成長の跡を見せた。
 
 決勝でも宿敵・流経大柏に逆転勝ち。常に味わってきた危機感がなければ、2年ぶり2度目の優勝はなかったはずだ。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
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