初陣の招集リストに込められたメッセージ――歴代の初選考を週刊SD編集長が振り返る

カテゴリ:日本代表

谷沢直也(サッカーダイジェスト編集長)

2014年08月28日

驚きに満ちていたオシム体制の初陣。

 対照的に、驚きに満ちていたのがドイツ・ワールドカップでの惨敗を受けてスタートしたオシム体制の初陣だ。メンバー発表会見時のリストに記された選手は13名のみ。翌日に追加招集の5選手が発表されるものの、ワールドカップ経験者がわずか4名、A代表初招集が10名というフレッシュな顔ぶれに。就任から約2週間で、これほどの大胆な変化を加えられたのは、オシム監督が03年から千葉を率い、選手の能力を熟知していたからだろう。ただ、これには別の事情もある。初陣となったトリニダード・トバゴ戦の前日にA3(日本、韓国、中国の前年リーグ王者が参加した公式大会)が開催されており、これに出場していたG大阪と千葉(ナビスコカップ王者として推薦枠で出場)の選手を招集できなかったため、わずか18名のリストになったのだ。ちなみに初陣の4日後に、8月16日のイエメン戦に向けて改めて22名のメンバーが発表されたのだが、そこには阿部勇樹や巻誠一郎ら千葉勢が4名と、遠藤保仁、加地亮のG大阪勢2名が入っていた。
 
 4年前のザッケローニ監督は就任決定が遅れたため、9月の親善試合は指揮を執らず、選手選考に時間的な余裕が生まれた。だが、3か月後に結果が求められるアジアカップが迫っていたため、前体制の主力がほぼ維持されることに。このうち12名がブラジルに辿り着いている。
 
文:谷沢直也(週刊サッカーダイジェスト編集長)
 
※週刊サッカーダイジェスト9.9号(8月26日発売号)より

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