1G1Aでホーム勝利を掴み取る
そして、堂安律だ。
12月2日(現地時間)にオランダのエールディビジ14節が行なわれ、フローニンヘンはホームでNACと対戦。堂安は”定位置”の右MFでフル出場し、1ゴール・1アシストとホーム勝利に多大に貢献している。
6分、右サイドから堂安がモロッコ代表のミムン・マヒにクロスを送り、受けたマヒは左足で合わせてゴールネットを揺らした。ここ数試合で良コンビネーションをみせるコンビによる先制点だった。
58分には堂安自身もゴールを決めたが、NACに2点を返される。しかし85分には再び堂安のパスからマヒがシュート。一度は弾かれたが、冷静に打ち返したマヒのシュートはゴールに鋭角で吸い込まれた。フローニンヘンはこの後、さらに2点を加え、5-2で快勝した。
試合後、ダニー・バイス監督は「堂安は素晴らしい。そして、マヒもすばらしい。彼らの個性はこのチームにとって欠かせない要素であり、お互いにお互いの長所を理解し合っている。シーズン開始時は難しいこともあったが、今は非常にフィットしている。個性はまったく違うが、ことのほか彼らはうまく噛み合っていて、それこそが他のチームとの”違い”を生むことができる」と手放しで絶賛した。
オランダのサッカー専門誌『Voetbal International』はこのバイス監督のコメントを引用しつつ、「マヒと堂安の”悪友”コンビが絶好調だ。彼らこそ、フローニンヘンが勝利を得るためのカギだ」とふたり共を高く評価している。
ちなみに、前日に行なわれたブンデスリーガのバイエルンvsブレーメン戦では、10月、11月に行なわれた代表戦で、この3人とコンビを組むことが多かった日本代表FW大迫勇也もゴールを決めている。
9月から始動した森保ジャパンで躍動した彼らがこうして欧州でも同日にゴールを決め、チームの勝利に貢献した。もちろん偶然には違いないが、海外リーグで着実に力をつけ、ゴールというかたちでそれを証明していることは、日本代表にとっても喜ばしい結果であり、傾向と言えるだろう。
年内の代表戦はキルギス戦で終了したが、海外で戦う彼らの躍動ぶりには、期待を抱かずにはいられない。新トリオは好調を維持したまま、2019年1月のアジアカップを迎えることができそうだ。