原因はレフェリーの勘違い! 元W杯主審・上川徹氏が語った前代未聞AT18分超えの経緯は?

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年11月28日

異常なATの長さの原因は、90分以降に生まれた治療時間をそのまま追加してしまったこと

アディショナルタイム14分に生まれたGK六反の同点弾。J1では22年ぶりのGKによる得点となった。(C) J.LEAGUE PHOTOS

画像を見る

 一方で上川氏は、この異常なアディショナルタイムの長さはレフェリーの“勘違い”にあったと言及。その経緯をこう説明している。
「原因としては、3分40秒のところで、負傷の対応をして、あそこでだいたい4分50秒かかっているんです。そこで再開する時に、レフェリーが勘違いしたのは、その4分50秒停止した時間をさらに追加しないといけないと考えたこと。だから、残り1分くらいを追加すればいいものを、(再開から)もう1回4分50秒を追加しようと考えて、その分長くなってしまった」

「普通は選手、監督、それからファンも多くて1分。20、30秒で終わってしまうかもしれないとも考えるが…」と言う原氏に対して、上川氏は「この勘違いは、普通の90分の中であれば、例えば負傷者が出て4分治療にかかったら、その4分を90分が終わった後に追加時間に入れて示すわけです。ただ、ここで試合の温度がすごく高くなってきて、レフェリーは(アディショナルタイムのなかで)ちょっとした勘違いをしてしまって、最大でも1分20秒くらいだったものを(4分50秒の)停止した時間を再開した後にやらないといけないと思ってしまった」と語り、アディショナルタイムが必要以上に長くなってしまった原因について、90分以降に生まれた治療時間をさらに追加したことにあったとした。

 またMCの平畠さんから、「でも周りの第4審判や副審からもそういう指摘はなかったのか?」と質問が飛ぶと、上川氏は「そういう声も出ていたんです。ドロップボールで再開して、終わっていいよという声も出ていたんですが、そこがレフェリーに上手く伝わっていなかった」と混乱したアディショナルタイムの舞台裏を明かした。
 
 動画ではその他、アディショナルタイムで起きたファウルシーンやウェリントンが退場するに至ったプレーについても言及。

 原氏はアディショナルタイムの18分50秒を振り返って、「時間の管理にミスがあったのは事実。それがあったとしてもファウルはファウルとして取っていれば、ここまで荒れなかった。このふたつが重なってしまった」と総括。一方、上川氏は「レフェリーは特に試合の終盤にかけて、よりゲームコントロールに集中しなければいけない。選手の気持ち、スタジアムの雰囲気を感じながらゲームをコントロールしないといけない」などと語った。
【関連記事】
ショックで早々に帰る子供も… Jリーグ史上稀に見るあまりに不思議で残念な一戦の顛末
乱闘騒ぎの末に追加タイムは約20分… 清水のFW鄭大世が審判団のゲームコントロールの問題点を指摘
「彼はいつだって英雄だ」スペイン紙が“大荒れ”清水戦でのイニエスタの紳士的振る舞いを絶賛!!
【J1採点&寸評】清水3-3神戸|大荒れゲームのMOMは該当なし。90+18分に退場のウェリントンの評価は…
「言いたいことは色々あると思うけど…」ポドルスキが“大荒れ”の清水戦をSNSで語る

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ