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同期・北川航也は「とんでもない奴」。筑波大・西澤健太が清水史上初のUターン入団にこだわったワケ

カテゴリ:大学

竹中玲央奈

2018年11月19日

自分のクラブに現れた「とんでもない」練習生

「キックの質には自信がある」という西澤。清水の新たなアタッカーとして輝きを放てるか。写真:猪野史夏

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 ジュニアユースとユースの6年間をともに過ごしてきた西澤と北川だが、最初の出会いは「小学校3、4年の頃」だと西澤は振り返る。
 
「小学校は一緒のチームではなかったんです。たまたま僕の小学校のクラブにあいつが練習に来て。前のチームを辞めて、他のところを探していたみたいなんですよ。そこで練習に来たのですが『とんでもない奴がいるな』と思いました」
 
 結果的に西澤のチームに北川が入ることはなかったのだが、その後は選抜チームで一緒になり、ともに海外遠征にも行ったと振り返る。そしてふたりとも清水のジュニアユースへの入団が決まり、晴れて正式なチームメイトとなった。
 
 ジュニアユースからユースにかけては西澤がサイドバックやサイドハーフなど様々なポジションでプレーをしてきたなか、北川は常に最前線で活躍をしてきたという。トップ昇格後の活躍はここであえて記す必要はないだろう。その姿は西澤に対する強烈な刺激になった。
 
「凄いですね。あいつは本当に凄い。たまに連絡を取っているんですけど、清水ですごく大きなものを背負っていますし、言葉の端々から責任感を感じる。早く自分もそういう舞台に立ちたいなと思いながら、刺激をもらいながらやっています。(北川は)自分へのプレッシャーも相当あると思うんですけど、それを力に変えていると思う。そういう部分は自分も見習わなければなと」
 
 3年次に西澤はこう口にしていたが、その言葉からは同期生に対する尊敬の念と“このままではいけない”という危機感が存分に溢れ出ていた。この思いが彼を成長させ、故郷への帰還を引き寄せた大きな要因と言えるだろう。
 
 正確無比な右足を武器に、筑波大や大学選抜ではクロスやセットプレーから多くのゴールを演出してきた。「キックの質に関しては通用するという実感もある」と自信を覗かせる。
 
 次に彼が見据えるのは、大学4年間の成長の支えとなっていた北川のゴールを自らの右足で演出することだ。
 
取材・文●竹中玲央奈(フリーライター)
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