現在のスタイルをベースにさらなる進化を求めていく。
2 戦い方は変わるのか
フィジカルを前面に押し出す鳥栖のサッカーは、決して華麗ではない。しかし、前線から激しくプレスをかけ、奪ったボールをシンプルに前線に送るスタイルは、躍動感に溢れ、エキサイティングだ。球際では激しく身体を寄せ、攻撃への人数もできる限り多くかける。華やかさこそないものの、対戦相手には大きな脅威となっていた。
このシンプルなサッカースタイルは、先のワールドカップでも多く見られ、世界的にもポゼッションスタイルに相対するものとして、それなりの結果を出している。言わば、鳥栖のスタイルは、結果を求めるには合理的なスタイルであり、それゆえ採用するチームも目立ってきているのだろう。Jリーグでは、鳥栖がそれを体現してきた。
効率重視のこのスタイルを築き上げたユン・ジョンファン監督が去り、鳥栖のサッカーは変わるのか。
指揮官が契約解除された7日から、19節の広島戦までは3日間しかない。この間に、今まで培ってきたスタイルをガラッと変えるのは無理があるし、前述のように吉田コーチが新監督になった。
「今までのサッカーをベースとしていきたい」と永井強化部長も明言しているように、少なくとも今季は継続路線で勝利を目指すだろう。
3 来季以降の体制は?
8日の会見では、「今の流れを継続して行ける人材を複数人ピックアップしている」と永井強化部長は語った。「全員がハードワークする」サッカーの継続を来季以降も大枠では望んでいるようだ。
ユン・ジョンファン前監督の契約解除を決めた後に、吉田コーチには監督就任の打診をし、残りのシーズンを戦う体制が決まったという。他のスタッフの補充や異動はなく、吉田新監督のもと「タイトルを取るため」(永井強化部長)に戦っていく。
新指揮官は、ユン・ジョンファン前監督とともに現在の形を作り上げた人物だ。今までのサッカーに、独自のサッカー観をどのように加えて新しいスタイルを完成させ、チームを新たな次元に導ければ吉田監督の来季以降の続投はあるはずだ。
いずれにしても、「チーム一丸となって勝利を目指す」「タイトルを取る」。この2点を実現できるかが、今後のチームの行方を左右する大きなポイントと言えそうだ。
取材・文:サカクラゲン(サッカージャーナリスト)
フィジカルを前面に押し出す鳥栖のサッカーは、決して華麗ではない。しかし、前線から激しくプレスをかけ、奪ったボールをシンプルに前線に送るスタイルは、躍動感に溢れ、エキサイティングだ。球際では激しく身体を寄せ、攻撃への人数もできる限り多くかける。華やかさこそないものの、対戦相手には大きな脅威となっていた。
このシンプルなサッカースタイルは、先のワールドカップでも多く見られ、世界的にもポゼッションスタイルに相対するものとして、それなりの結果を出している。言わば、鳥栖のスタイルは、結果を求めるには合理的なスタイルであり、それゆえ採用するチームも目立ってきているのだろう。Jリーグでは、鳥栖がそれを体現してきた。
効率重視のこのスタイルを築き上げたユン・ジョンファン監督が去り、鳥栖のサッカーは変わるのか。
指揮官が契約解除された7日から、19節の広島戦までは3日間しかない。この間に、今まで培ってきたスタイルをガラッと変えるのは無理があるし、前述のように吉田コーチが新監督になった。
「今までのサッカーをベースとしていきたい」と永井強化部長も明言しているように、少なくとも今季は継続路線で勝利を目指すだろう。
3 来季以降の体制は?
8日の会見では、「今の流れを継続して行ける人材を複数人ピックアップしている」と永井強化部長は語った。「全員がハードワークする」サッカーの継続を来季以降も大枠では望んでいるようだ。
ユン・ジョンファン前監督の契約解除を決めた後に、吉田コーチには監督就任の打診をし、残りのシーズンを戦う体制が決まったという。他のスタッフの補充や異動はなく、吉田新監督のもと「タイトルを取るため」(永井強化部長)に戦っていく。
新指揮官は、ユン・ジョンファン前監督とともに現在の形を作り上げた人物だ。今までのサッカーに、独自のサッカー観をどのように加えて新しいスタイルを完成させ、チームを新たな次元に導ければ吉田監督の来季以降の続投はあるはずだ。
いずれにしても、「チーム一丸となって勝利を目指す」「タイトルを取る」。この2点を実現できるかが、今後のチームの行方を左右する大きなポイントと言えそうだ。
取材・文:サカクラゲン(サッカージャーナリスト)