パナマ戦のスタメン組から、唯一レギュラーポジションへの可能性を高めたのは冨安健洋だ

中島(左上)、堂安(右上)の2列目はウルグアイ戦で申し分ない出来を披露。トップはポストプレーに秀でる大迫(左下)のほか、プレミアリーグで初ゴールを挙げた武藤(右下)や小林、浅野らがひしめき合う。(C) SOCCER DIGEST
中盤から前のポジションでは、若い世代がポジションを掴みつつある一方で、最終ラインでは改めてベテランが充実ぶりを見せた。吉田麻也、長友佑都は言うまでもないが、とりわけ光ったのが酒井宏樹。アグレッシブで自信に満ちた攻撃参加を見せながら、堂安へのアシストをはじめ、冷静な判断と上手さも光った。室屋成が国内でプレーをしている間は、下剋上はなさそうだ。逆に今でも長友が突出する左SBの新世代からの発掘は、将来への大きな課題となる。
そして今回パナマ戦のスタメン組から、唯一レギュラーポジションへの可能性を高めたのが冨安健洋だった。ほぼ吉田とサイズが変わらず、攻撃の起点としても縦へのロングフィードなど判断、技術ともに及第点を出した。
日本の弱点とされたCBは、新世代にサイズとスキルを併せ持つタレントが揃っているので安泰とは言えないが、次のカタール・ワールドカップまでは、吉田と富安のコンビが第一選択肢になっていきそうだ。
そして今回パナマ戦のスタメン組から、唯一レギュラーポジションへの可能性を高めたのが冨安健洋だった。ほぼ吉田とサイズが変わらず、攻撃の起点としても縦へのロングフィードなど判断、技術ともに及第点を出した。
日本の弱点とされたCBは、新世代にサイズとスキルを併せ持つタレントが揃っているので安泰とは言えないが、次のカタール・ワールドカップまでは、吉田と富安のコンビが第一選択肢になっていきそうだ。
すでに4年前のブラジル・ワールドカップから欧州組中心の流れは定着しているが、最近の傾向を見る限り、日本代表として世界と戦う大望を抱く選手たちの「J脱出」のタイミングは、ますます早まっていくはずである。それだけに最大の激戦区になりそうなのがGK。リーグ戦でも安定したパフォーマンスを見せる東口順昭が軸になるが、中村航輔の復活や、シュミット・ダニエルの成長などで、序列が変わる可能性はある。最も切磋琢磨が望まれるポジションである。
取材・文●加部 究(スポーツライター)
取材・文●加部 究(スポーツライター)