仮装して写真撮影に臨んだ阿部浩之に言われた提案
中村 それは冗談だけど、だからこそ今回、全選手が仮装に参加したということがうれしくもあり、大事でもあると思うんだよね。
若松 最初は本当にドキドキでしたよ。はたしてみんな本当に協力してくれるのだろうかと。
中村 もちろん、全選手が大喜びで協力したということはないかもしれない。30数人の人間が集まれば、いろいろな考え方がある。でも、仮装した写真を見てもらえれば、きっとわかってもらえると思う。みんな真剣に取り組んでいますからね。これは選手を代表して言わせてもらうけど、クラブが持っているアイデンティティーであり、哲学が受け継がれているからこそ、新しく加入した選手も、移籍してきた選手も、クラブの姿勢を理解してくれる。俺はフロンターレで純粋培養された選手なので違和感はないけど(笑)、他のクラブではこうした試みをしたことがない選手でも、クラブと二人三脚で何かをつくっていくことで、新しい自分だったり、もうひとりの自分に気がつくチャンスになるのではないかなと思うんですよね。きっと、選手としてだけでなく、ひとりの人間としても幅が広がる機会になる。それもクラブが一方的に要求して、選手たちが嫌々やっているわけじゃないということがすごく大事。プロスポーツ選手がどこまでやるべきなのか。その考え方はいろいろあるかもしれない。でも、そのクラブにその信念があれば、それでいいのかなって思うところもある。選手も楽しいし、サポーターもそれを見て喜んでくれて、ましてやスタジアムにも観客がたくさん足を運んでくれて満員になる。自分たちは自分たちの道を突き進めばいい。だから、他のクラブが真似をする必要はまったくないし、うちはうちでいい。
若松 それは僕も思います。クラブによってカラーがあっていいから……。
中村 もうひとつだけ言わせてもらえれば、だからこそ昨シーズン、J1のタイトルを獲ったことで、フロンターレが長年取り組んできたことをやっと肯定できたという思いがあったんですよね。これまで、こうしたイベントへの協力が、チームの足を引っ張っているとか、負荷が掛かっていると言われたこともあった。いくら外と中は別だと叫んでも、優勝していないと言われれば、やっぱりぐうの音もでなかった。それが昨年、優勝できたことで、サッカーの質はもちろん、こうした活動がサポーターの熱い声援となり、力となっていることを証明できた。それによってクラブがワンステージ上がることができたのではないかなと。で、話をもとに戻すけど、そのうえで今回、新たな試みとして全選手参加型のプロモーションができたことがうれしいし、すばらしいと思う。
若松 選手に仮装をお願いして撮影したときのエピソードを話させてもらえれば、撮影の当日にアベちゃん(阿部浩之)から、ひとつ提案があったんですよね。量販店で購入した既存の衣装を見て、彼から「フロンターレが考える企画は毎回面白いし、だから個人的には積極的に参加したいとも思っている。でも、やるならばもっとこだわりたいし、衣装も含めて突き詰めてもいいのではないか」と言われたんです。そうした意見が選手側から出たこと、しかもそれが生え抜きの選手ではなく、移籍してきた選手から出てきたことが何よりうれしくて。
中村 アベちゃん、そんなことを言ってくれてたんだ。
若松 3日間に分けて選手の撮影を行なったのですが、その提案の結果、残りの2日間はスタイリストも依頼して、衣装にもこだわりました。
中村 だから、初日に撮影した俺のときはスタイリストがいなかったのか!(笑)
若松 憲剛さんの魔法使いは、これはこれで完璧だったと思ったので(汗)。
中村 俺はいいんだよ、別に……いいんだよ、これで。
若松 す、すみません。悠さんには「これです」と言って衣装を見せたら、「でしょうね」って言ってくれました。あとはショウタ(新井章太)も(笑)。
中村 でしょうね(笑)。ショウタに関しては、ラッシャー板前さんに寄せるんだろうなと思っていたので、「ひとりだけ私服で登場すればおもしろいんじゃない?」って言っていたくらいなんですよ。
若松 憲剛さんは他の選手が撮影しているときも覗きにきてくれましたよね。こちらとしては本当にそれがうれしかったです。
中村 他の選手が何の衣装を着るのか、めちゃめちゃ気になりましたからね。結局、残りの2日間とも撮影現場にいたし(笑)。
若松 でも、それがすごく助かったんです。憲剛さんが衣装に着替えた他の選手たちをいじってくれると、現場が和むというか、明るくなる。とくに、加入して間もない選手にはクラブとしても思いであり、意図をしっかりと説明した上で協力をお願いしていましたから。
中村 写真をまだ見せられないのが残念だけど、結果的に見てよ。ナラちゃん(奈良竜樹)の完璧なまでのポージング。そしてアキ(家長昭博)のハマリ具合。アキが撮影していたときにちょうど撮影現場に来たんだけど、アキがにやりとしたからびっくりしました。(笑)しかし、ナラちゃんはこれをきっかけに親善大使の依頼が来そうだよね。
若松 その可能性を秘めている選手はたくさんいますよね。
中村 とくにエイサーに扮した知念は沖縄出身だし、まさにだよね(笑)。あとは(車屋)紳太郎。自動車メーカーや自動車関係のお店からも話がありそう。悠は逆に顔出さないで、全身着ぐるみでもよかったのになとは思ったけど(笑)。そのほうが、また面白いかなと。
★選手の仮装姿は川崎フロンターレのtwitterで公開中! https://twitter.com/frontale_staff
#川崎フロンターレはサッカークラブです
若松 どの選手に何の衣装を着てもらうかを考えるのも、それはそれで知恵を振り絞ったんですよ。
中村 きっと、そうだろうなと思って見てた。もし、これを毎年やるということになったら、どんどんハードルが上がって大変になりそう。
若松 ノボリは、来年もやるのであれば企画段階から参加したいとすでに言ってくれていますからね。それもまたうれしいですよね。それで、ようやくインフォメーションなんですけど、試合当日はスタジアムのコンコースに全選手同じポーズで撮影したポスターを貼る予定なんです。その日は『トドロキキョウギ“城”』というテーマを設けてもいるので、それにちなんだイメージになっています。
若松 最初は本当にドキドキでしたよ。はたしてみんな本当に協力してくれるのだろうかと。
中村 もちろん、全選手が大喜びで協力したということはないかもしれない。30数人の人間が集まれば、いろいろな考え方がある。でも、仮装した写真を見てもらえれば、きっとわかってもらえると思う。みんな真剣に取り組んでいますからね。これは選手を代表して言わせてもらうけど、クラブが持っているアイデンティティーであり、哲学が受け継がれているからこそ、新しく加入した選手も、移籍してきた選手も、クラブの姿勢を理解してくれる。俺はフロンターレで純粋培養された選手なので違和感はないけど(笑)、他のクラブではこうした試みをしたことがない選手でも、クラブと二人三脚で何かをつくっていくことで、新しい自分だったり、もうひとりの自分に気がつくチャンスになるのではないかなと思うんですよね。きっと、選手としてだけでなく、ひとりの人間としても幅が広がる機会になる。それもクラブが一方的に要求して、選手たちが嫌々やっているわけじゃないということがすごく大事。プロスポーツ選手がどこまでやるべきなのか。その考え方はいろいろあるかもしれない。でも、そのクラブにその信念があれば、それでいいのかなって思うところもある。選手も楽しいし、サポーターもそれを見て喜んでくれて、ましてやスタジアムにも観客がたくさん足を運んでくれて満員になる。自分たちは自分たちの道を突き進めばいい。だから、他のクラブが真似をする必要はまったくないし、うちはうちでいい。
若松 それは僕も思います。クラブによってカラーがあっていいから……。
中村 もうひとつだけ言わせてもらえれば、だからこそ昨シーズン、J1のタイトルを獲ったことで、フロンターレが長年取り組んできたことをやっと肯定できたという思いがあったんですよね。これまで、こうしたイベントへの協力が、チームの足を引っ張っているとか、負荷が掛かっていると言われたこともあった。いくら外と中は別だと叫んでも、優勝していないと言われれば、やっぱりぐうの音もでなかった。それが昨年、優勝できたことで、サッカーの質はもちろん、こうした活動がサポーターの熱い声援となり、力となっていることを証明できた。それによってクラブがワンステージ上がることができたのではないかなと。で、話をもとに戻すけど、そのうえで今回、新たな試みとして全選手参加型のプロモーションができたことがうれしいし、すばらしいと思う。
若松 選手に仮装をお願いして撮影したときのエピソードを話させてもらえれば、撮影の当日にアベちゃん(阿部浩之)から、ひとつ提案があったんですよね。量販店で購入した既存の衣装を見て、彼から「フロンターレが考える企画は毎回面白いし、だから個人的には積極的に参加したいとも思っている。でも、やるならばもっとこだわりたいし、衣装も含めて突き詰めてもいいのではないか」と言われたんです。そうした意見が選手側から出たこと、しかもそれが生え抜きの選手ではなく、移籍してきた選手から出てきたことが何よりうれしくて。
中村 アベちゃん、そんなことを言ってくれてたんだ。
若松 3日間に分けて選手の撮影を行なったのですが、その提案の結果、残りの2日間はスタイリストも依頼して、衣装にもこだわりました。
中村 だから、初日に撮影した俺のときはスタイリストがいなかったのか!(笑)
若松 憲剛さんの魔法使いは、これはこれで完璧だったと思ったので(汗)。
中村 俺はいいんだよ、別に……いいんだよ、これで。
若松 す、すみません。悠さんには「これです」と言って衣装を見せたら、「でしょうね」って言ってくれました。あとはショウタ(新井章太)も(笑)。
中村 でしょうね(笑)。ショウタに関しては、ラッシャー板前さんに寄せるんだろうなと思っていたので、「ひとりだけ私服で登場すればおもしろいんじゃない?」って言っていたくらいなんですよ。
若松 憲剛さんは他の選手が撮影しているときも覗きにきてくれましたよね。こちらとしては本当にそれがうれしかったです。
中村 他の選手が何の衣装を着るのか、めちゃめちゃ気になりましたからね。結局、残りの2日間とも撮影現場にいたし(笑)。
若松 でも、それがすごく助かったんです。憲剛さんが衣装に着替えた他の選手たちをいじってくれると、現場が和むというか、明るくなる。とくに、加入して間もない選手にはクラブとしても思いであり、意図をしっかりと説明した上で協力をお願いしていましたから。
中村 写真をまだ見せられないのが残念だけど、結果的に見てよ。ナラちゃん(奈良竜樹)の完璧なまでのポージング。そしてアキ(家長昭博)のハマリ具合。アキが撮影していたときにちょうど撮影現場に来たんだけど、アキがにやりとしたからびっくりしました。(笑)しかし、ナラちゃんはこれをきっかけに親善大使の依頼が来そうだよね。
若松 その可能性を秘めている選手はたくさんいますよね。
中村 とくにエイサーに扮した知念は沖縄出身だし、まさにだよね(笑)。あとは(車屋)紳太郎。自動車メーカーや自動車関係のお店からも話がありそう。悠は逆に顔出さないで、全身着ぐるみでもよかったのになとは思ったけど(笑)。そのほうが、また面白いかなと。
★選手の仮装姿は川崎フロンターレのtwitterで公開中! https://twitter.com/frontale_staff
#川崎フロンターレはサッカークラブです
若松 どの選手に何の衣装を着てもらうかを考えるのも、それはそれで知恵を振り絞ったんですよ。
中村 きっと、そうだろうなと思って見てた。もし、これを毎年やるということになったら、どんどんハードルが上がって大変になりそう。
若松 ノボリは、来年もやるのであれば企画段階から参加したいとすでに言ってくれていますからね。それもまたうれしいですよね。それで、ようやくインフォメーションなんですけど、試合当日はスタジアムのコンコースに全選手同じポーズで撮影したポスターを貼る予定なんです。その日は『トドロキキョウギ“城”』というテーマを設けてもいるので、それにちなんだイメージになっています。