――藤本選手の標的は、渡辺選手だけ？
藤本　もうひとりいます。井上潮音です。どっちかを狙いますね。
渡辺　あっちのほうがビビりだよね？
藤本　いや、同じぐらい。潮音君も普通に驚く。
渡辺　でも面白くないんだよ、リアクションが薄いから。
 
――下部組織出身のその３人で、藤本選手が一番年下。悪い後輩だ（笑）。渡辺選手と井上選手でタッグを組んで、藤本選手を驚かせては？
渡辺　いや、寛也もつまらないんですよ。何か仕掛けても、驚きそうにない。
藤本　僕、びっくりしないからね。
 
――Ｊ１昇格とともに、藤本選手を驚かせるのも今季の目標に。
渡辺　面白いリアクションを取らせますよ。動画も撮っておきます！
 
　悲願のJ１昇格に向け、現在チームは34試合を消化し、勝点57の６位につけている。残り８試合、首位松本との勝点差は「７」、２位町田との勝点差は「５」と、今季の昇格レースは混戦を極めているだけに、十分にチャンスはある。
 
　藤本は「負けそうな試合を引き分けに、引き分けそうな試合を勝ちにと、ひとつでもそういう試合を多くできれば、昇格に近づけるはずです」と意気込めば、渡辺も「順位とか気にしないで、次の１試合に向けて日々、トレーニングをしていくだけです。その結果、最後は良い順位にいれると思います」と、J１へ続く道を邁進する覚悟でいる。
 
取材・文●広島由寛（サッカーダイジェスト編集部）