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元日本代表、小林大悟がアメリカにこだわるワケ。「先輩たちには止められました(笑)」という渡米の経緯は?

カテゴリ:海外日本人

佐々木裕介

2018年08月23日

「こんな変なサッカー人生を渡り歩く選手が出てきても良いですよね?」

練習後、ファンサービスでのサインに応じる。今季からの新天地となったラスベガスで小林自身も刺激を受けているという。写真:佐々木裕介

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――MLS(1部)で5年プレーしてからの2部クラブへの移籍。正直、抵抗はなかったですか?
「やっぱりありましたよ。選手人生で初めて2部でのプレーなので。でも今は新たな刺激を受けながら楽しんでやれています」
 
――話される表情からもアメリカでの生活を最高に楽しんでいることを感じます。来て良かったですか?
「はい。グリーンカード(移民査証〔永住権〕)も取らせてもらえた。こうやって楽しく生活出来ているのも、出会いに恵まれ、またサッカーを続けてこられたからだと思っています。いまの環境に感謝しながら、今後もいろんなことに挑戦したいと思っています」
 
 筆者が彼と出会ったのは14年前、名の知られた選手が多く在籍する当時の東京ヴェルディにおいて、21歳にして攻撃の要として確固たる地位を確立していた時期だった。ただ当時の彼の印象、それは“寡黙に淡々と事を済ませる味気ない青年”に過ぎなかった。
 
 しかしだ。時は経ち、インタビューに先立って見学させてもらったチーム練習のグラウンドで、久しぶりに握手した彼の印象はまったく異なるもので面喰った。笑みを絶やさず、相手を気遣い、話の端々に説得力がある。深みある漢に変貌していたのである。
 
 興味ある環境で好きなことに挑戦すると、人はここまで変わるのかと。その変貌は、意識してのことかどうかは敢えて聞かなかったのだが、彼が自らに適した場所に身を投じたことはれっきとした事実のように思えた。
 
「こんな変なサッカー人生を渡り歩く選手が出てきても良いですよね?」
 
 インタビューの中で彼が自然と発した言葉に、筆者は深みを覚えた。もしかしたら、燻ぶる気持ちを持つ若人へ送った、彼なりのアドバイスだったのかもしれないと。

■プロフィール
小林大悟(こばやし・だいご)
1983年生まれ、静岡県富士市出身。清水商高校卒業後の2001年に東京ヴェルディへ入団、若くして攻撃の一翼を担う存在に。06年には大宮アルディージャへ移籍し、さらに才能を開花。イビチャ・オシム日本代表監督によってA代表にも選出された。09年にノルウェー1部・スターベク、10年にギリシャ1部・イラクリスでプレーした後、11年に地元静岡の清水エスパルスからのオファーに応えJ復帰を果たすが、持病の腰椎椎間板ヘルニアが悪化、手術を選択しリハビリの日々を送る。13年に渡米し、バンクーバー・ホワイトキャプスに入団、14年にはニューイングランド・レボリューションへ移籍、延べ5年間MLSでプレー。そして今季加入したラスベガス・ライツFCでは、未だ錆びない技術と戦術理解能力を高く評価され、チームの中心としてプレーを続けている。
 
取材・文●佐々木裕介

インタビューに応じてくれた小林。今後、どんなサッカー人生を歩むのか、その動向に注目したい。写真:佐々木裕介

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