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【セルジオ越後の天国と地獄】有名なコックを招いても、今の日本の現状では安いピラフしか作れないよ

カテゴリ:特集

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年07月10日

メキシコでできたことが日本でもできるなんて単純な話じゃない。

有名なコックも、良い素材が揃っていなければ腕は振るえない。写真はアギーレ氏。 (C) Getty Images

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 後任監督で有力視されているアギーレ氏は、日本を本当に強くしてくれるのだろうか。彼はかつてメキシコ代表を率いて、二度、ワールドカップでベスト16進出という結果を残しているけど、日本代表でも同じような仕事、あるいはそれ以上の結果を求めるならば、優秀なメキシコ人をすべて、日本に帰化させなければいけないね(笑)。
 
 もちろんそれは冗談だけど、要はメキシコでできたからといって、日本でもできるなんて、そんなバカげた話はないということだよ。選手のレベルが違うんだから。一人ひとりの日本人がもっと成長していかなければ、監督なんて誰がやっても一緒。日本は監督に過度の期待をかけすぎているんじゃないかな。
 
 優れた指揮官が来てくれれば、成績もなんとかなると思っているようだけど、それは違う。大した材料を揃えられないお店が有名なコックを招いたって、せいぜい安いピラフぐらいしか作れないよ。今回のワールドカップでも、例えばコロンビア代表やメキシコ代表には質の高いメンバーが揃っているからこそ、ペケルマン監督もエレーラ監督も良い仕事ができたんだ。本田はJ・ロドリゲスじゃない。そこをはき違えてはいけないよ。
 
 それから、今後の強化についてひとつ言っておきたいのは、キリンチャレンジカップのマッチメイクを見直すべきだということだ。それなりに骨のある相手を見つけることができなければ、試合をやる必要性はまったくない。過去を振り返れば、代表チームの強化に結びつかず、無駄に終わった試合は決して少なくない。ザックジャパンの4年間で犯した失敗のひとつだね。
 
 これでは、せっかく資金を提供してくれている企業に対しても失礼だよ。ビジネスを優先させないキャスティングが大事なんだ。世界で戦うためには、格下の相手に勝ったとか、たくさんお客さんが入ったとか、そんなことはあまり重要ではない。
 
 そうした反省をしたうえで、はじめて次の代表監督の話になる。だけど、自分たちの行動を改める検証作業も不明確なまま、監督の後任人事が話題となり、「最初のアウェー戦は韓国だ」などとメディアがさっそく煽っているようでは、先が思いやられるね。
 
 このままでは、また同じことの繰り返しになるよ。
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