• トップ
  • ニュース一覧
  • 【総体】4時間半の中断時間を選手たちはどう過ごしたのか? 6時間を超えた熱戦の舞台裏

【総体】4時間半の中断時間を選手たちはどう過ごしたのか? 6時間を超えた熱戦の舞台裏

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

2018年08月12日

場内は停電したが、選手たちの控室は非常用電源などで事なきを得た

雷の影響でスタジアムは停電。約2時間に渡り、電気の共有が止まる形となった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 3点を追いかける昌平は選手たちに判断を一任した。思い思いの時間を過ごさせ、音楽を聴く選手もいれば、談笑するプレーヤーもいた様子。注目の1年生10番・須藤直輝はチームメイトと室内でリフティングをし、終始リラックスした状態で試合再開に備えた。
 
 ただ、スタッフ側は違ったようで、藤島崇之監督が「難しい状況ではあったけど、われわれとしてはこれで試合が終わったらどうしようとか、このまま試合が成立しない場合は0-0とかになるのかなと。0-0はないでしょうと話しながら、ドキドキしていた」と言うように、追う立場の昌平としては試合の扱いに気を揉んでいたという本音も漏らした。
 
 一方、3-0でリードをしている桐光学園側も様々な工夫をしたという。やはり、3-0で勝っている立場。予期せぬ中断で試合の流れが変わってしまうことはよくある。そうした状況を避けるべく、鈴木勝大監督は選手たちにロッカールームで認めていない音楽を聴くことを許可。それ以外でもipadで中断前までに撮影した昌平戦の動画や、ロシア・ワールドカップのゴール集などを見て、気持ちを切らさない工夫をした。
 
 実際に主将の望月駿介(3年)は自ら決めた3点目のヘディング弾を見ていたという。「気を紛らわせてくれたのでありがたかったです。自分のゴールシーンを見て気持ちを高められました」と、大きな効果があったことを認めた。こうした時間の使い方によって再開後の試合にスムーズに入り込め、昌平戦の勝利につながったとも言えるかもしれない。

 6時間の激闘を振り返った昌平の藤島監督は「10年後に再会しても、このことはみんなで話せますよ」と笑顔で話し、異例のハプニングをポジティブに回想。前代未聞の中断は選手たちやスタッフにとって、貴重な経験になったのは間違いない。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
【関連記事】
編集部が厳選! 夏のインターハイを熱くするネクストヒーローズ~DF・GK編
編集部が厳選! インターハイを熱くするネクストヒーローズ~MF編
編集部が厳選! インターハイを熱くするネクストヒーローズ~FW編
【総体】青森山田、市立船橋、東福岡、前橋育英… ベスト8を前になぜ名門校は姿を消したのか?
【総体】まさかの初戦敗退を喫した市立船橋。名将・朝岡隆蔵が明かした敗因と冬の選手権に懸ける想い
GK専門のメーカー・HO SOCCERは何者なのか。スペイン発祥のキーパーグローブが支持される理由に迫る

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ