エムバペにあって、ネイマールにないもの…「メッシ&C・ロナウドの後継者」は決まりか

カテゴリ:国際大会

白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)

2018年07月16日

効率性や連携度ですでにネイマールを…。

今大会はオーバーリアクションやシミュレーションが批判の的になったネイマール。(C)Getty Images

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 フランスの2度目の世界制覇を告げるホイッスルが鳴り、チームメイトたちが大ハシャギしている中でも、エムバペはガッツポーズをして少し走り回った後、落ち着き払った態度を見せていた。不敵に笑いながら。試合後のコメントもやけに大人びている。
 
「幸せすぎるよ。フランス国民を幸せにできることを誇りに思う。この夏は世界王者になれた喜びに浸りたいね。だけどこの先、もっと上手くなりたいし、もっとチームを良くしていきたい」
 
 技術と身体能力を備えたトップ・オブ・トップの成否を最後に分けるのは、パーソナリティーだという考え方が欧州では支配的だ。降り注ぐ巨大なプレッシャーに打ち勝ち、身体はホットになっても頭はクールさを保ち、過ちから学んで成長し、重要な試合で結果を出せるか――。マリオ・バロテッリにはそれが足りなかったし、ネイマールもいまその壁にぶち当たっている。
 
 エムバペも準々決勝の接触プレー後の過剰演技、準決勝の時間稼ぎが槍玉に上がったりもした。しかしこの決勝では、眉を吊り上げるようなプレーはただの一度もなかった。過去からしっかり学び、自らを正せているのだ。聡明な証拠だろう。
 
 今大会のフランスのエースはあくまでもアントワーヌ・グリエーズマンであり、チームの命運を握る絶対的存在だったメッシやC・ロナウド、ネイマールとは立場がまるで違う。クラブレベルの実績もCL以外ではほぼ格下としか対戦できないモナコとパリSGでのそれだけだ。そしてもちろん、マークがさらに厳しくなるはずのこれからが勝負になる。
 
 しかし、すべての面においてモノが違うのは誰の目にも明らかだ。少なく今大会に限ったプレーをネイマールと比較すると、独力の打開力ではほぼ互角だが、効率性や連携度などですでに凌いでいるように見えた。その差を隔てているのは、やはりパーソナリティーだろう。エムバペがメッシとC・ロナウドの後継者として「世界ナンバー1」に上り詰める可能性は極めて高い。
 
取材・文:白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
 
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