J1後半戦へのビジョン|G大阪編|生え抜きコンビの奮闘が浮上への鍵を握る

カテゴリ:Jリーグ

高村美砂

2014年06月30日

宇佐美と倉田の生え抜きコンビが攻撃サッカーを甦らせる。

今シーズン開幕前に負傷した宇佐美は、5月に入りようやく先発復帰。不動のエースが浮沈の鍵を握る。 (C) SOCCER DIGEST

画像を見る

 巻き返しへのキーマンと言えるのが、前述の宇佐美とともに攻撃の中軸を担うMF倉田秋だ。川崎、甲府などでプレーしたFWパトリックの獲得が濃厚だが、長谷川監督は「パトリックは上背とスピードがある、これまでのG大阪にはいなかったタイプのFW。とはいえ、彼に合わせてサッカーをするつもりはない。あくまでうちがやってきたサッカーにフィットすることを前提に、オプションとして考えている」と語る。
 
 指揮官が昨年から取り組むサッカーの継続と、さらなる充実に重きを置いているのは明らかで、そのためにはエースである宇佐美の能力を引き出す「相棒」が必要だ。宇佐美を活かし、宇佐美に活かされる、その最有力候補が倉田というわけだ。
 
 事実、岡山キャンプから帰阪した翌日、キャンプの総決算として組んだ阪南大との練習試合では、このコンビが大いに輝きを放った。立ち上がりは2トップでプレーしていながら、「ボールの回りがスムーズにいかなかったのでふたりで話し合い、僕が少し下がってやや縦の関係になった」と倉田が説明したように臨機応変に修正。結果的に中盤とのつなぎもスムーズになり、前線が活性化され、大学生相手とはいえ5ゴールを奪ってみせた。
 
 もともと同じG大阪ユース出身のふたりだけに、宇佐美も「秋くんとは感覚的に分かり合える部分がすごく多い」と話しており、そのコンビネーションには手応えを感じている様子。試合の流れに応じて、攻撃を活性化できるふたりの関係性は、今後チームの強みになっていくはずだ。前半戦は、宇佐美は怪我で、倉田はいまひとつコンディションが上がらず結果を残せなかっただけに、後半戦での奮起を期待したい。
 
「貴史へのマークは当然厳しくなるはずですが、そうなれば周りにいる僕らのチャンスは増える。それを確実に結果に残していける後半戦にしたい」(倉田)
 エースを軸に、本来の攻撃力を取り戻して結果につなげられるのか。後半戦の大きな見どころだ。
【関連記事】
7月15日にJ1リーグ再開!! 全18チームの現状をレポート
J1後半戦へのビジョン|仙台編|持ち味の堅守速攻を磨き、苦手の「夏」克服へ
J1後半戦へのビジョン|名古屋編|L・ドミンゲスを新たに迎え原点回帰の3-4-2-1で反攻へ
J1後半戦へのビジョン|柏編|主力2名の退団も、アタックの再構築で巻き返しへ
J1後半戦へのビジョン|甲府編|新しい攻撃の可能性に挑む城福監督の新構想

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ