ハリルの右腕は言った「もう同じ日本ではない」と
普段は激辛の『L'Équipe』の採点も、この日ばかりは、乾貴士と吉田麻也にそれぞれ「7」をつけるなど、いずれも、勝利したベルギー選手たち全員を上回る高い点数を与えた。
フランスの雑誌『So foot』のウェブサイトに至っては、異例とも言うべき高評価が居並んだ。編集部と読者による採点を公開し、酒井宏樹には、編集部が「6」、読者が「6.8」をつけ、吉田には「6.5」と「7」、そして乾には編集部が「7.5」、読者は「8.5」という評価が付けられたのだ。
乾については、「澄み切ったゴールだった。ビッグなワールドカップで、常にボールを愛でるようにプレーしていた。まったくあの可愛い顔つきで、とんでもないことをしでかす。彼の洗練されたボールタッチが試合のすべてに価値を与えた。心地良い“イヌイ”だった」。
フランス語には「驚くべき、途方もない」という意味を持つ「イヌイ」という単語があり、同誌はそれにかけて、30歳のアタッカーを褒めちぎったのだ。
フランスの雑誌『So foot』のウェブサイトに至っては、異例とも言うべき高評価が居並んだ。編集部と読者による採点を公開し、酒井宏樹には、編集部が「6」、読者が「6.8」をつけ、吉田には「6.5」と「7」、そして乾には編集部が「7.5」、読者は「8.5」という評価が付けられたのだ。
乾については、「澄み切ったゴールだった。ビッグなワールドカップで、常にボールを愛でるようにプレーしていた。まったくあの可愛い顔つきで、とんでもないことをしでかす。彼の洗練されたボールタッチが試合のすべてに価値を与えた。心地良い“イヌイ”だった」。
フランス語には「驚くべき、途方もない」という意味を持つ「イヌイ」という単語があり、同誌はそれにかけて、30歳のアタッカーを褒めちぎったのだ。
この『So foot』の導入見出しはこうだ。
「日本は後半序盤にテクニックのクオリティーで強烈なパンチを食らわせ、次いでキーパーとナイーブさのせいで完全に瓦解してしまった」
返す返すも日本の惜しい敗退を嘆く声が、フランス中に溢れ返っている。
ラジオ『EUROPE 1』のウェブサイトは、「ロッカールームは綺麗に掃除され、しかもロシア語の『スパシーバ(ありがとう)』という言葉が残されていた」と報告している。そのうえで、「ぴかぴかのロッカールーム、感謝の言葉、日本人の極めて品格ある去り方」と、日本の“最後のフェアプレー”を絶賛した。
グループリーグ中に前日本代表監督、ヴァイッド・ハリルホジッチの右腕だったジャッキー・ボヌベーの言葉が、ふと蘇ってくる。彼はこう語っていた。
「フィリップ・トルシエが最初に指揮を執った頃の日本代表では、外国でプレーしていたのはひとりだけだった。ヒデトシ・ナカタ(中田英寿)だけだったのです。でも、2018年の日本スターティングイレブンでは、Jリーグのプレーヤーがひとりだけになった。ゲン・ショウジ(昌子源)だけです。他のすべての選手は外国でプレーしている。もはや、同じ日本ではないのです」
文●結城麻里
「日本は後半序盤にテクニックのクオリティーで強烈なパンチを食らわせ、次いでキーパーとナイーブさのせいで完全に瓦解してしまった」
返す返すも日本の惜しい敗退を嘆く声が、フランス中に溢れ返っている。
ラジオ『EUROPE 1』のウェブサイトは、「ロッカールームは綺麗に掃除され、しかもロシア語の『スパシーバ(ありがとう)』という言葉が残されていた」と報告している。そのうえで、「ぴかぴかのロッカールーム、感謝の言葉、日本人の極めて品格ある去り方」と、日本の“最後のフェアプレー”を絶賛した。
グループリーグ中に前日本代表監督、ヴァイッド・ハリルホジッチの右腕だったジャッキー・ボヌベーの言葉が、ふと蘇ってくる。彼はこう語っていた。
「フィリップ・トルシエが最初に指揮を執った頃の日本代表では、外国でプレーしていたのはひとりだけだった。ヒデトシ・ナカタ(中田英寿)だけだったのです。でも、2018年の日本スターティングイレブンでは、Jリーグのプレーヤーがひとりだけになった。ゲン・ショウジ(昌子源)だけです。他のすべての選手は外国でプレーしている。もはや、同じ日本ではないのです」
文●結城麻里