まだまだ立ち遅れている現実を突きつけられた。
序盤攻勢に出ながらPKで断ち切られるのは最悪の展開だった。だが前半追いつくまでの内容は、これまでの2試合よりは良化した。勝つしか生き残る道がない日本と、敢えてリスクをかける必要のないコロンビア。立場の違いが生み出した必然の流れとも言えたが、とにかく日本は後半に希望をつないだ。
ところがJ・ロドリゲスがピッチに立つとともに、コロンビアのカウンターの精度が格段に高まった。3トップのコロンビアは、前半から右ウイングのクアドラードが長友佑都の、左のJ・マルティネスが内田の攻め上がった背後に残り、狙いは明白だった。前半先制されたシーンも、岡崎がJ・マルティネスにインターセプトを許すと、コロンビア側に大きなスペースが広がり、アドリアン・ラモスが斜めに走って活用したところに必死に追いかけた今野泰幸のスライディングが足に入ってしまった。
後半の崩壊も、すべて前がかりに出た後のカウンターだが、こうなってしまえば、コロンビアの攻撃的なタレントを、日本のDFが数的同数、もしくは不利では対処できない。リスクを承知で前がかりになるしかない状況を作った時点で、この結末は覚悟するしかなかった。
欧州や日本国内なら、もう少し善戦できたに違いない。しかし南米という典型的なアウェー戦で力を出すには、様々な準備不足が浮き彫りになった。結局日本協会も、指揮官も、選手たちも、さらには我々メディアも、南米で勝つというハードルの高さを想定し切れていなかった。
つまり日本サッカーは、そういう意味での総合力で、まだまだ立ち遅れている。その現実を突きつけられたということになる。
取材・文:加部 究(スポーツライター)
【写真で振り返る】コートジボワール戦
ところがJ・ロドリゲスがピッチに立つとともに、コロンビアのカウンターの精度が格段に高まった。3トップのコロンビアは、前半から右ウイングのクアドラードが長友佑都の、左のJ・マルティネスが内田の攻め上がった背後に残り、狙いは明白だった。前半先制されたシーンも、岡崎がJ・マルティネスにインターセプトを許すと、コロンビア側に大きなスペースが広がり、アドリアン・ラモスが斜めに走って活用したところに必死に追いかけた今野泰幸のスライディングが足に入ってしまった。
後半の崩壊も、すべて前がかりに出た後のカウンターだが、こうなってしまえば、コロンビアの攻撃的なタレントを、日本のDFが数的同数、もしくは不利では対処できない。リスクを承知で前がかりになるしかない状況を作った時点で、この結末は覚悟するしかなかった。
欧州や日本国内なら、もう少し善戦できたに違いない。しかし南米という典型的なアウェー戦で力を出すには、様々な準備不足が浮き彫りになった。結局日本協会も、指揮官も、選手たちも、さらには我々メディアも、南米で勝つというハードルの高さを想定し切れていなかった。
つまり日本サッカーは、そういう意味での総合力で、まだまだ立ち遅れている。その現実を突きつけられたということになる。
取材・文:加部 究(スポーツライター)
【写真で振り返る】コートジボワール戦