コロンビア戦の勝因は? 「ハリルの遺産」だ【日本代表】

カテゴリ:日本代表

白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)

2018年06月20日

個々が攻守の1対1で踏ん張れなければすべては…。

右サイドで攻守に力強いプレーを見せた原口。チームを献身的に支えた。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

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 チーム全体のデュエルの勝率は、地上戦が69対53、空中戦が23対21でいずれも勝利。大迫や原口、同10回中6回で優った長友佑都はもちろん、小柄で細身なテクニシャンタイプの乾貴士や柴崎岳も必死の形相で相手とバトルし、危うくなれば身体を投げ出してタックルやブロックを敢行していた。
 
 6月17日にドイツを1-0で撃破してビッグサプライズを提供したメキシコと同じく、この日の日本には、「1対1で負けない」、「最後まで粘り強く戦う」という戦術やシステムの前にサッカーにおいてもっとも大事な姿勢と魂が宿っていたのだ。勝点0だけは避けたかったコロンビアの猛攻を浴びた試合終了間際、足先でハメスのシュートを止めた大迫のスライディング、被カウンター時に全速力で戻った乾の帰陣にも、それが如実に表われていた。
 
 体格的な限界もあり競り合いの強さは以前から日本サッカーの大きな弱点とされ、4月に電撃解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ前監督もそれこそ口酸っぱく「デュエル」という言葉を繰り返し強調していた。たしかにどんなに戦術や戦略を練り上げても、どんなに理想のスタイルを追求しても、個々が攻守の1対1で踏ん張れなければすべては水泡に帰してしまう。
 
 コロンビア撃破の大きなポイントが、志半ばに任を解かれたハリルホジッチの遺産というのは何とも皮肉だが、いずれにしてもこの日の日本のデュエルはなんとも力強く頼もしかった。
 
 6月24日に戦う次の相手は、コロンビアよりもさらに大柄で屈強な選手が揃い、初戦でポーランドを2-1で下したセネガル。この第2戦でも同様に粘り強いデュエルを見せられるか否かは、戦術や選手起用と同じく試合の行方を左右する大きなファクターとなるはずだ。
 
取材・文:白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
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