他の欧州主要クラブの「正GKの系譜」

17-18シーズンはイタリア人GKのなかで最高セーブ率を記録したペリン。以前からその去就が注目されてきたが、満を持してのビッグクラブ移籍と言えよう。 (C) Getty Images

ロシアでは日本の前に立ちはだかるであろうシュチェスニー。名手ブッフォンに最も近い位置で1シーズンを過ごした経験を、今後も長くユベントスで活かし続けることになるか。 (C) Getty Images
そして2001年。ブッフォンの到来である。ジネディーヌ・ジダンを当時の史上最高額の移籍金でレアル・マドリーに放出したユベントスは、チーム改革に着手し、MFのパベル・ネドベドとともに、守備の要としてすでにイタリア一のGKの称号を得ていたブッフォンをパルマから獲得したのである。
彼がユベントスのゴールマウスに立ち続けた期間は、驚くべきことに16シーズン。そのうち2シーズンでは、怪我によって欠場を余儀なくされ、チームメイトの方が多く出場することとなったが、それでもブッフォンが正GKであることに変わりはなかった。
彼を上回る19シーズンの在籍で705試合出場を誇るアレッサンドロ・デル・ピエロに次ぐ、クラブ2位の630試合でプレー。ユベントスでは9度のスクデットを手にし、残念ながら欧州制覇は3度の決勝進出も悲願は成就しなかったが、代表としては06年に世界一となり、在籍中にW杯、EUROともに4回の出場を果たした。
彼がユベントスのゴールマウスに立ち続けた期間は、驚くべきことに16シーズン。そのうち2シーズンでは、怪我によって欠場を余儀なくされ、チームメイトの方が多く出場することとなったが、それでもブッフォンが正GKであることに変わりはなかった。
彼を上回る19シーズンの在籍で705試合出場を誇るアレッサンドロ・デル・ピエロに次ぐ、クラブ2位の630試合でプレー。ユベントスでは9度のスクデットを手にし、残念ながら欧州制覇は3度の決勝進出も悲願は成就しなかったが、代表としては06年に世界一となり、在籍中にW杯、EUROともに4回の出場を果たした。
このように、46年間のGKの系譜をこれほど簡単に振り返ることができるクラブは、ユベントス以外にはないだろう。ちなみに、他の主な欧州ビッグクラブの歴代正守護神(72年~)を並べてみると、以下のようになる。
◇ミラン:11人
ヴェッキ→アルベルトージ→ピオッティ→テッラネオ→ガッリ→パッツァーリ→ロッシ→アッビアーティ→ジダ→アッビアーティ→D・ロペス→ドンナルンマ
◇インテル:9人
ヴィエリ→ボルドン→ゼンガ→パリューカ→ペルッツィ→フレイ→トルド→J・セーザル→ハンダノビッチ
◇レアル・マドリー:8人
ミゲル・アンヘル→ガルシア・レモン→アグスティン→ミゲル・アンヘル→ブーヨ→イルクナー→カニサレス→カシージャス→ナバス
◇バルセロナ:13人
M・レイナ→サドゥルニ→アルトラ→ウルティコエチェア→スビサレータ→ブスケッツ→V・バイーア→ヘスプ→J・レイナ→ボナーノ→バルデス→ブラーボ→テア・シュテーゲン
◇マンチェスター・ユナイテッド:11人
ステプニー→ベイリー→ターナー→レイトン→シーリー→シュマイケル→ボスニッチ→バルテス→キャロル→ファン・デル・サル→デ・ヘア
◇バイエルン:8人
マイヤー→ユンハンス→プファフ→アウマン→カーン→レンジング→ブット→ノイアー
他のポジションに比べれば、1人の選手が長期にわたって定位置を守るケースが多いGK。インテル、マドリー、バイエルンもかなり少ないと言えるだろうが、それと比べても、やはりユベントスの5人は驚異的である。
ペリン、シュチェスニーのいずれかが熾烈な争いを制して長くゴールマウスを守り続けるか、あるいは切磋琢磨しながらポジションを分け合うか、あるいは近いうちに第三者が彼らの争いに割り込んでくるか……。要注目だ。