ポゼッション型戦術のさらなる多様化へ。
難易度の高いポゼッション練習をすることは、「戦術理解力の向上の一助になる」と話すのは、セルタ所属のFWイアゴ・アスパスだ。
「ミステル(監督)からはボールを奪った後の次のアクションが大切だと繰り返し言われている。少なくとも俺が代表に呼ばれた最初の日から、基本コンセプトは変わってはいない。空いたスペースに素早くパスを出し、相手の守備が整う前に攻撃に移ることがチーム戦術の根底にある」
昨今のフットボールでは、代表レベルでもポゼッションサッカーを掲げるチームが増えている。その中でスペインは、ドイツと並んでもっとも完成度の高いポゼッション型のチームであり続けている。
ワールドカップ開幕まであと10日を切る中、親善試合や移動などの時間などを考えれば、練習にかけられる日数と時間はおのずと限られてくる。もちろん、長いシーズンが終えたばかりの選手たちには、疲労を癒すための休養も必要となる。
そんな限られた環境で戦術の完成度を高めるには、ただ単にボリュームのある練習を課すよりも、適宜の休憩を与えつつ、考えさせながら課題に取り組ませることが代表監督には必要になってくる。
「ミステル(監督)からはボールを奪った後の次のアクションが大切だと繰り返し言われている。少なくとも俺が代表に呼ばれた最初の日から、基本コンセプトは変わってはいない。空いたスペースに素早くパスを出し、相手の守備が整う前に攻撃に移ることがチーム戦術の根底にある」
昨今のフットボールでは、代表レベルでもポゼッションサッカーを掲げるチームが増えている。その中でスペインは、ドイツと並んでもっとも完成度の高いポゼッション型のチームであり続けている。
ワールドカップ開幕まであと10日を切る中、親善試合や移動などの時間などを考えれば、練習にかけられる日数と時間はおのずと限られてくる。もちろん、長いシーズンが終えたばかりの選手たちには、疲労を癒すための休養も必要となる。
そんな限られた環境で戦術の完成度を高めるには、ただ単にボリュームのある練習を課すよりも、適宜の休憩を与えつつ、考えさせながら課題に取り組ませることが代表監督には必要になってくる。
ロペテギは、2016年7月に代表の監督に就任して以来、選手たちにどれだけ密度の濃い練習を課せるかに腐心し続けてきた。そしてその結果、発案したのが、多面的な能力を高めることができるこの練習だ。
同じロンドの練習の中でも、フィジカルコンディションの強化、筋肉や神経の反応能力、認知力といった要素も、空間や時間を調整することでさらに高いレベルで鍛えることが可能となる。
さらにこの練習は、スペースへ走り込んでロングボールを収めるプレーを得意とする指揮官一押しのストライカー、ジエゴ・コスタを最大限に活用する戦術オプションのトレーニングの一環としても有効だ。
わずか4、5分の練習であるが、そこには単なるロンドの範疇を超えた、最先端の戦術のエッセンスがぎっしり詰まっている。スペイン・サッカーの原点ともいえるロンドを発展させたロペテギ監督流の独自のトレーニングにより、ポゼッション型戦術のさらなる多様化に取り組むことで、スペイン代表はワールドカップに向けて着々と準備を進めている。
文●ディエゴ・トーレス(エル・パイス紙/スペイン代表番記者)
翻訳:下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙の記事を翻訳配信しています。
同じロンドの練習の中でも、フィジカルコンディションの強化、筋肉や神経の反応能力、認知力といった要素も、空間や時間を調整することでさらに高いレベルで鍛えることが可能となる。
さらにこの練習は、スペースへ走り込んでロングボールを収めるプレーを得意とする指揮官一押しのストライカー、ジエゴ・コスタを最大限に活用する戦術オプションのトレーニングの一環としても有効だ。
わずか4、5分の練習であるが、そこには単なるロンドの範疇を超えた、最先端の戦術のエッセンスがぎっしり詰まっている。スペイン・サッカーの原点ともいえるロンドを発展させたロペテギ監督流の独自のトレーニングにより、ポゼッション型戦術のさらなる多様化に取り組むことで、スペイン代表はワールドカップに向けて着々と準備を進めている。
文●ディエゴ・トーレス(エル・パイス紙/スペイン代表番記者)
翻訳:下村正幸
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