残り5分で1-2。追い込まれた刈谷が驚異的な粘りを披露!
気になるもう1試合は、前半を終えた時点で東海学園が1点リード。このままいけば、1位東海学園、2位名古屋となる。ただ、刈谷は80分で勝利を掴めば、2位に滑り込むことが可能。次の1点を奪うべく、選手たちは後半のピッチに向かった。
しかし、後半10分。またしても出端を挫かれ、名経大高蔵に勝ち越し点を奪われた。これであと2点が必要になった刈谷。ここからフレッシュな選手を投入し、積極的に攻撃を仕掛けて戦況の打開を試みる。
時計の針は進み、試合も最終盤。このままいくと、名古屋を上回ることができない。しかし、刈谷は「焦りはなかった」という主将・中澤廉(3年)の言葉通り、残り5分から驚異的な粘りを見せる。
36分に竹内龍(3年)がこの日2点目となる一撃を突き刺して同点。突破のためにはあと1点が必要な状況で4分間のアディショナルタイムに突入すると、ドラマが起こったのは40分+3分だ。竹内がペナルティエリア内でGKと交錯し、PKをゲット。PKを獲得した選手が蹴るというチームの約束事を覆し、竹内は「PKは苦手だったので、今大会PKを全て成功させている中澤に任せました」という主将にすべてを託した。
誰も固唾を飲んで見守ったシュートはゴールネットに突き刺さり、刈谷は鮮やかな逆転劇を完成。その1分後に試合終了のホイッスルが鳴り、選手たちは東海学園と名古屋の結果を確認すべく、応援席の方に視線を向けた。すると、名古屋が0-1で敗れた一報が知らされ、2位となった刈谷のインターハイ出場が決定。選手たちはピッチの上で喜びを爆発させた。
試合後、劇的な幕切れについて中澤は、他会場の結果は敢えて入れずに戦っていたことを明かした。そこには「変に意識をしたくなかった」という思惑があり、まずは目の前の一戦に集中すべきと判断。そして、佐野朋生監督も「同点に追い付けば、何か起こると思っていた」と明かしたように、自分たちを信じて戦い抜いたことが勝利を呼び寄せた。
今年、学校創立100周年を迎えた刈谷は、節目の年に2年ぶり13回目となるインターハイの出場権を勝ち取った。赤襷のユニホームを纏った選手たちは、3年ぶりの大舞台でどのような戦いを見せるのか。今予選のように粘り強い、本大会での躍進を目指す。
取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
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しかし、後半10分。またしても出端を挫かれ、名経大高蔵に勝ち越し点を奪われた。これであと2点が必要になった刈谷。ここからフレッシュな選手を投入し、積極的に攻撃を仕掛けて戦況の打開を試みる。
時計の針は進み、試合も最終盤。このままいくと、名古屋を上回ることができない。しかし、刈谷は「焦りはなかった」という主将・中澤廉(3年)の言葉通り、残り5分から驚異的な粘りを見せる。
36分に竹内龍(3年)がこの日2点目となる一撃を突き刺して同点。突破のためにはあと1点が必要な状況で4分間のアディショナルタイムに突入すると、ドラマが起こったのは40分+3分だ。竹内がペナルティエリア内でGKと交錯し、PKをゲット。PKを獲得した選手が蹴るというチームの約束事を覆し、竹内は「PKは苦手だったので、今大会PKを全て成功させている中澤に任せました」という主将にすべてを託した。
誰も固唾を飲んで見守ったシュートはゴールネットに突き刺さり、刈谷は鮮やかな逆転劇を完成。その1分後に試合終了のホイッスルが鳴り、選手たちは東海学園と名古屋の結果を確認すべく、応援席の方に視線を向けた。すると、名古屋が0-1で敗れた一報が知らされ、2位となった刈谷のインターハイ出場が決定。選手たちはピッチの上で喜びを爆発させた。
試合後、劇的な幕切れについて中澤は、他会場の結果は敢えて入れずに戦っていたことを明かした。そこには「変に意識をしたくなかった」という思惑があり、まずは目の前の一戦に集中すべきと判断。そして、佐野朋生監督も「同点に追い付けば、何か起こると思っていた」と明かしたように、自分たちを信じて戦い抜いたことが勝利を呼び寄せた。
今年、学校創立100周年を迎えた刈谷は、節目の年に2年ぶり13回目となるインターハイの出場権を勝ち取った。赤襷のユニホームを纏った選手たちは、3年ぶりの大舞台でどのような戦いを見せるのか。今予選のように粘り強い、本大会での躍進を目指す。
取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
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