【岩本輝雄】西野ジャパンはこうすれば勝てる! 欧州視察で見えてきたW杯攻略法

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2018年05月29日

ポゼッション時は相手の動かし方に工夫を

見応えのあったレアル対バイエルンのCL準決勝。第2戦のベンゼマ(9番)の同点弾は、まさに理想的な形でのゴールだった。(C)Getty Images

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 例えば、味方からのロングフィードに、ポジションを“ぼかしていた”快足の浅野が反応して飛び出す。それに相手のDFが食いついてくれば、最前線に張っていた大迫がフリーになる確率が高まる。そうなればゴールチャンスはグッと広がってくる。
 
 また、マイボールにしてからシュートまで持っていくのにかけられる時間は、せいぜい6秒か7秒くらい。ハリルホジッチ前監督が縦へのスピードを強調していたのも分かるけど、もちろん、ただやみくもに縦に急げばいいわけではない。
 
 要は“どこに刺すか”。アバウトに最終ラインの裏へ放り込むのもいいけど、相手陣内の両脇を狙うのがベター。そこにいかに早くボールを運べるかが重要になってくるし、サイドに展開すれば、相手の守備陣を引き出してゴール前にスペースが生まれやすくなる。
 
 つまり、揺さぶりをかけることになるわけだけど、自分たちがポゼッションできる時間帯も必ずあるわけで、そこでのボールの動かし方にも工夫が必要だ。

 レアルを例にすれば、サイドを駆け上がった左SBのマルセロにパスをつけたとする。そこから縦に行ければいいけど、厳しそうなら、彼らは割り切ってもう一度、横に動かす。

 そのやり直し作業を根気よくできるか。2回、3回と横に振って相手の守備組織をスライドさせ、右サイドに引き寄せてマルセロが縦に行けるスペースができた瞬間、対角線上に正確なロングパスを通す。そのやり方が実にスムーズだった。

 2-2の引き分けに終わったバイエルンとのCL準決勝の第2戦、1点を先制された後のベンゼマの同点弾は、まさにこの形でのゴールだった。
 
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